春の風物詩「県交通またスト」
2020年7月6日 2020年10月10日
岩手県の少なくとも盛岡以南を走るバスそれは岩手県交通。
最近はそうでもないようだが、ひと頃はいつもストばかりやっていた記憶がある。
そもそも、岩手県交通は他の県の「◯◯交通」のように戦時合併で発足したわけではない。
昭和40年代まで岩手中央バス、花巻バス、岩手県南バスだったのだ。
で、これらのバス会社はいずれも物凄く組合が強く、どこも毎年毎年ストを打ってたんじゃないかと思う。
賃上げといえばスト、ワンマンカー導入といえばスト。
あまりのストの多さに、盛岡市内の商店街では中央バスに頼らず自前で送迎車を用意し「中央バス関係者お断り」という貼り紙を店先に出す、早池峰山登山バスが間引き運転で運行されず、登山客が山の麓から降りれなくなった、などの話も残っている。
これがまた利用客減に繋がる悪循環となって行ったようである。
自分が物心付いた頃には既に「岩手県交通」になっていたが、ストは相変わらずニュースになっていた。
このようにストでもしないと運転手の給料すら上がらないような会社だったので、バスやバス停の更新など覚束ないはずで、岩手県交通発足から10年経った昭和60年頃でも、岩手中央バスの頃のカラーのバスやバス停を見ることはできた。
釜石の方でも、県南バスカラーはかなり後年まで残っていたはずである。
合併前のいずれの社も、いすゞBU系をよく導入していた。