釣りっこさ行(や)べ
2020年11月26日
「釣りキチ三平」矢口高雄氏が逝去されたという。
釣りキチ三平については、アニメでもやっていたのでそちらの方がなじみがあった。
自分自身も三陸地方で生まれ育ったので、周囲では釣りが盛んだった。
親父によく釣りに連れて行かれたものだ。
「釣りっこさ行べ」と言われ、小枕や安渡の岸壁で釣りをする・・・というか親父が釣りをするのに付き合わされたものだ。
地元では釣りのことを「釣りっこ」と言っていた。
沖縄弁で言う「○○ぐゎー」のような指小語として何でも「○○っこ」と呼んでいた記憶がある。
いわく「釣りっこ」「ビールっこ」「100円っこ」。
小学校低学年の頃だったか、作文で「昨日、おとうさんとつりっ子に行きました」ということを書いて先生に直された記憶がある。
当時、小学校は木造校舎だった。
また、ある日は大槌川の河口の山田線の鉄橋の下までゴカイ取りにつれていかれたこともある。
ゴカイは釣りの餌として使うものであり、毛の生えたミミズのような生き物だった。
ただ、ゴカイ取りは「釣りっこ」よりも楽しみだった。
山田線を走る列車を見ることができたから。
そんな日々も遠い日々になってしまった。
大槌川の鉄橋も東日本大震災で崩落してしまったが、見事に復旧し現在は三陸鉄道となっている。