盛岡の婦女暴行・傷害致死事件(S44.4.15)

昭和44年4月15日夜、岩手県盛岡市本町通二丁目付近で、帰宅途中の女性が暴行を受け死亡する事件が発生した。事件当日、加害者である盛岡市本町通二丁目に住む28歳の男性調理師は、飲酒後、自宅近くの路上で被害者を見かけ、声をかけて遊びに誘った。しかし、女性が拒絶したため、加害者は暴力的手段に訴えた。

加害者は被害者を首を絞めて失神させた後、盛岡市三ツ割字上名須川付近にある空瓶置場に引きずり込み、性的暴行を試みた。しかし、目的を果たすことはできず、その間に被害者は首の圧迫による窒息死で死亡した。その後、加害者は被害者が所持していたショルダーバッグから現金約1,500円を盗み、現場を後にした。

捜査の結果、犯行に使用された空瓶置場や被害者の足跡など、事件現場周辺で複数の証拠が確認され、加害者の特定に繋がった。さらに5月6日、加害者は盛岡市長田町付近で別の女性への暴行未遂事件を起こした際、現場に調理師手帳を落とし、身元が判明した。この逮捕を契機に、4月15日の事件についても自供した。

加害者は過去にも窃盗や強制わいせつの前科があり、仮出所から1年足らずで今回の重大事件を引き起こしていた。裁判では、被害者の無残な死や犯行の悪質性、社会に与えた衝撃、再犯の可能性が考慮され、無期懲役の判決が下された。


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