盛岡・薬局店主殺害事件(S52.10.14)

昭和52年、盛岡市で薬局経営者が刺殺される強盗殺人事件が発生しました。この事件は、同市内で連続して起きた重大事件の一つとして捜査が進められました。

事件は10月14日夜、大通りにある薬局前で被害者が倒れているとの通報から発覚しました。被害者は薬局経営者で、胸や腹部などを複数箇所刺され失血死しており、現場には凶器や血痕が残されていました。目撃証言や現場の状況から、金銭目的の犯行である可能性が高いと判断されました。

捜査の結果、無職の21歳の男性が被疑者として浮上しました。現場で採取された指紋や、血痕の付着した凶器や衣服が被疑者と結びつけられ、さらに目撃情報や証言も得られました。事件後、彼は東京方面へ逃亡し、千葉市内の土木作業員宿舎に潜伏していたところを逮捕されました。

取り調べで、被疑者は犯行を自供しました。遊興費欲しさから金を奪うため薬局に入りましたが、薬剤師の被害者から「ピリン系は良くない」といった言葉を投げかけられたことに怒りを覚え、封筒入りの現金を奪った後、胸や腹を刃物で突き刺して殺害したと語りました。犯行後は現場近くで凶器や衣服を捨て、東北を経由して東京へ逃亡していました。

この事件は、発生から19日後に解決に至りました。被疑者は強盗殺人罪などで起訴され、最終的に無期懲役の判決を受けています。


コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です