備考※3

稲の作況指数は85で著しい凶作(S63.10.28) l全県

稲の作況指数は85で著しい凶作(S63.10.28)

昭和63年、本県は6年ぶりの水稲不作となり、作況指数は85の「著しい不良」となった。7月中旬以降の異常低温と日照不足が影響し、稲の生育が大きく阻害された。特に、7月下旬の低温が稲の花の形成期を直撃し、受粉不能による不稔が多発。さらに、8月中旬以降の気温上昇と降雨により、病害も発生した。結果として、県…
集中豪雨で県南に被害(S63.8.28) g北上・和賀郡

集中豪雨で県南に被害(S63.8.28)

昭和63年8月28日から4日間にわたり県南地方を襲った集中豪雨により、総被害額は約350億円に達し、昭和56年の台風15号に次ぐ大災害となった。主な被害は、土木施設182億円、農地・農業用施設78億円、林業関係66億円、農作物11億円、鉄道関係6億円、住家1.5億円などで、特に胆沢郡金ケ崎町が最も大…
都南村で合併検討委員会(S63.6.23) a盛岡・岩手郡・紫波郡

都南村で合併検討委員会(S63.6.23)

盛岡市や都南村など、岩手県内の市町村合併に向けた議論が活発化しているが、住民の意識が十分に成熟していないため、実現にはまだ多くの課題が残っている。過去にも市町村合併の動きがあったものの、実現には至らなかった。今回の合併機運は、国の行政改革推進によるもので、盛岡市と都南村の合併が中心的な議題となってい…
釜石製鉄所の合理化計画(S63.2.5) e釜石・遠野・上閉伊郡

釜石製鉄所の合理化計画(S63.2.5)

新日鉄釜石製鉄所は、鉄鋼業界の合理化に伴い、鉄以外の分野への新事業展開を進めています。特に、キノコ栽培、ヘアセット商品、タンパク質食品「タンパッキー」など、多岐にわたる新事業に取り組んでおり、余剰人員の活用も目的としています。また、製鉄所内に飼料備蓄基地の建設も計画されており、輸入飼料の供給を見込ん…
4年連続の豊作も一等米比率は低下(S62.11.30) l全県

4年連続の豊作も一等米比率は低下(S62.11.30)

昭和62年(1987年)の岩手県における稲作は、作況指数107、10アール当たり542キログラムの収量を記録し、4年連続の豊作となった。特に初期の気候条件が良好で健苗が育成され、多数の有効茎を確保したことが主因である。一方、品質面では地域差があり、一等米比率は前年を下回る75%にとどまった。 この豊…
円高で県内企業倒産続出(S62.4.30) l全県

円高で県内企業倒産続出(S62.4.30)

昭和60年のG5会議でのドル高是正への協調介入を契機に円高が進行し、日本国内で輸出関連企業を中心に倒産や合理化が相次ぎ、雇用不安が深刻化しました。岩手県でも以下の事例が報告されています。 ・新日鉄釜石:第1高炉の休止を含む大規模合理化を実施し、余剰人員約1,100人が発生。 ・岩手アイワ:オーディオ…
JRが発足し盛鉄局がJR東日本盛岡支社に(S62.4.1) l全県

JRが発足し盛鉄局がJR東日本盛岡支社に(S62.4.1)

昭和62年(1987年)3月31日、日本国有鉄道は115年の歴史に幕を下ろし、JR旅客6社と貨物会社などに分割・民営化された。これにより盛岡鉄道管理局も廃止され、JR東日本の東北地域本社(仙台)傘下の盛岡支店として再出発した。管理部門は従来通り盛岡駅前に置かれたが、一部機能は仙台に統合され、職員数も…
久慈に国家石油備蓄基地建設開始(S62.2.14) c久慈・九戸郡

久慈に国家石油備蓄基地建設開始(S62.2.14)

昭和62年2月14日、岩手県久慈市夏井町半崎地区で日本初の地下貯蔵方式による「久慈国家石油地下備蓄基地」の建設が始まりました。総事業費650億円、昭和66年度完成を目指し、国内の原油消費量3日分に相当する175万キロリットルを貯蔵します。備蓄基地は強固な岩盤内に地下水圧を利用した「横穴水封式タンク方…
東北自動車道八戸線の一戸〜八戸間が開通(S61.11.27) b二戸・二戸郡

東北自動車道八戸線の一戸〜八戸間が開通(S61.11.27)

東北自動車道八戸線の一戸〜八戸間(41.3km)が昭和61年11月27日に開通し、所要時間が約1時間短縮され30分となった。これにより、県北地方も高速交通時代を迎え、農産物の供給や観光開発などの地域振興が期待されている。 この区間は、昭和55年に着工し、総事業費約1,100億円をかけて整備された。全…
東北農政局岩手統計情報事務所が米の作況指数を107と発表(S61.10.28) l全県

東北農政局岩手統計情報事務所が米の作況指数を107と発表(S61.10.28)

本県の6年産稲作は、3年連続の豊作となりました。残暑が好影響し、水稲の収穫量は約43万8千6百石に達しましたが、減反策が戻ったため、前年より収穫量はやや減少しました。7月までの冷害型の天候や8月初めの大雨による冠水被害がありましたが、その後は好天に恵まれ、沿岸部や北部を除く地域では生育が回復しました…
湯沢団地に中核派の爆弾工場が(S61.10.12) a盛岡・岩手郡・紫波郡

湯沢団地に中核派の爆弾工場が(S61.10.12)

昭和61年10月12日、岩手県警と警視庁公安部は、紫波郡都南村湯沢団地にある中核派革命軍の爆弾製造アジトを摘発し、5人の活動家を逮捕した。現場からは圧力釜爆弾や黒色火薬をはじめとする大量の爆弾原材料、組織の計画を記したメモ類などが押収された。全国で初めて過激派の爆弾製造アジトが摘発され、県民に大きな…
三陸鉄道は2年連続黒字(S61.4.1) c久慈・九戸郡

三陸鉄道は2年連続黒字(S61.4.1)

三陸鉄道は、第三セクターによる運営で開業以来二年連続黒字を達成し、順調な経営を続けています。開業当初のフィーバーには及ばなかったものの、乗客数は目標を上回り、経費削減や定期利用客の増加が黒字に貢献しました。第60年度の決算では、北リアス線と南リアス線の総乗客数が267万人に達し、前年から若干の減少が…
史上最大の史上最大の豊作(S60.12.20) l全県

史上最大の史上最大の豊作(S60.12.20)

昭和60年の岩手県における稲作は、前年に続く豊作となり、収量は過去最高の十アールあたり545キログラムを記録しました。育苗期の健苗育成や梅雨明け後の好天が生育を促し、収穫量は44万9,610トンに達しました。昭和60年12月20日には、東北農政局岩手統計情報事務所がこの収量を「史上最大の豊作」と発表…
国鉄盛岡工場が廃止(S60.12.1) a盛岡・岩手郡・紫波郡

国鉄盛岡工場が廃止(S60.12.1)

昭和60年12月1日、盛岡市盛岡駅前通にあった国鉄盛岡工場が正式に廃止され、94年の歴史に幕を閉じた。昭和59年に廃止計画が発表されて以来、地元自治体や経済界による反対運動が展開されたが、分割・民営化を控えた国鉄当局の合理化方針により実現しなかった。車両検査数の減少や東北新幹線の開業による在来線特急…
いわてピア‘85開幕(S60.8.10) a盛岡・岩手郡・紫波郡

いわてピア‘85開幕(S60.8.10)

岩手郡滝沢村砂込に建設された「岩手産業文化センター」は、昭和60年7月に完成した多目的催事施設で、最大9,000人を収容可能な東日本最大規模の会場である。建設は第8回全日本ホルスタイン共進会の開催決定を契機に始まり、総事業費43億円を投じて昭和58年8月に着工、2年後に竣工した。施設は八角形の屋根を…
ラグビー新日鉄釜石がV7達成(S60.1.15) e釜石・遠野・上閉伊郡

ラグビー新日鉄釜石がV7達成(S60.1.15)

新日鉄釜石は昭和60年1月15日、東京国立競技場で行われた第22回ラグビー日本選手権で同志社大学を31-17で下し、7年連続8回目の優勝を果たしました。この試合では同志社が前半優勢に立つも、釜石が後半に逆転し勝利。松尾雄治選手兼監督を中心に、経験豊富な選手たちが粘り強さを発揮しました。 釜石のシーズ…
五千円札の顔が新渡戸稲造に(S59.11.1) a盛岡・岩手郡・紫波郡

五千円札の顔が新渡戸稲造に(S59.11.1)

昭和59年11月1日、一万円・五千円・千円の紙幣が新デザインに切り替えられ、五千円札には盛岡市出身の国際的思想家・新渡戸稲造が採用された。従来の聖徳太子・伊藤博文など政治家から、福沢諭吉・夏目漱石・新渡戸稲造という明治期の文化人トリオに変更されたもので、偽造防止や省資源・効率化のため券面も小型化され…
松尾村で全国育樹祭(S59.10.15) a盛岡・岩手郡・紫波郡

松尾村で全国育樹祭(S59.10.15)

第8回全国育樹祭は、昭和59年10月15日に岩手県松尾村で皇太子ご夫妻を迎え、約9,000人が参加して開催されました。式典では、10年前の全国植樹祭で植えられた南部赤松の手入れが行われ、参加者全員が緑豊かな郷土づくりを誓いました。皇太子殿下は「緑に力を未来に夢を」というテーマを掲げ、全国の森林管理の…
ロス五輪では本県出身選手6名が活躍(S59.7.28) m県外・参考

ロス五輪では本県出身選手6名が活躍(S59.7.28)

昭和59年7月28日から8月12日にかけて開催されたロサンゼルス五輪に、岩手県出身の6選手が出場した。これは過去最多の記録であり、県のスポーツ界のレベル向上を示す象徴的な出来事となった。 女子マラソンの佐々木七恵は昭和58年11月に日本代表第一号として選出された。東京国際女子マラソンでの優勝が決め手…
大船渡高校が春の甲子園でベスト4に進出(S59.4.1) k大船渡・陸前高田・気仙郡

大船渡高校が春の甲子園でベスト4に進出(S59.4.1)

昭和59年、大船渡高校が岩手県勢として初めて春夏連続で甲子園大会に出場したことが、県高校野球界の最大の話題となった。大船渡は前年秋の東北大会で初優勝し、その実績を評価されて第56回選抜大会に初出場。準優勝の金足農(秋田)とともに東北から選抜された。大船渡は選抜で快進撃を見せ、初戦の多々良学園(山口)…
ラグビー新日鉄釜石がV6(S59.1.15) e釜石・遠野・上閉伊郡

ラグビー新日鉄釜石がV6(S59.1.15)

新日鉄釜石が第21回日本選手権で同志社大学を35-10で破り、6年連続7度目の優勝を達成した。試合は前半から釜石が圧倒し、22-4でリード。後半、同志社が反撃するも釜石は確実に加点し、松尾雄治らの活躍で突き放した。 釜石はシーズン中に全日本代表の遠征や選手の怪我、不祥事による試合自粛などの困難に直面…
岩手県内のサラ金規制法適用第1号(S59.1.5) a盛岡・岩手郡・紫波郡

岩手県内のサラ金規制法適用第1号(S59.1.5)

サラ金(消費者金融)による被害が増加し、自殺や家庭崩壊が相次いだことを受け、昭和58年にサラ金規制のための二法が施行されました。この法律は悪質な取り立てを抑制し、被害を防ぐことを目的としていましたが、施行後も多くの人が厳しい取り立てに苦しんでおり、自殺者が増加するなど深刻な事態が続いています。 特に…
フェーン現象により沿岸で山火事(S58.4.27) a盛岡・岩手郡・紫波郡

フェーン現象により沿岸で山火事(S58.4.27)

昭和58年4月27日、岩手県内は異常乾燥と強風注意報が発令される中、各地で火災や農業施設の被害が相次いだ。この日だけで14市町村18か所で火災が発生し、特に久慈市や岩泉町、大槌町、西根町などで大火に発展した。県は同日午後7時に災害対策本部を設置し、自衛隊・海保・民間の協力を得て空陸海の三方面から消火…
30年ぶりの三大選挙(S58.4.10) l全県

30年ぶりの三大選挙(S58.4.10)

昭和58年、岩手県では30年ぶりに知事・県議・市町村長・市町村議会・参議院・衆議院の三大選挙が一斉に行われた。4月10日の知事選では、自民党現職の中村直が約64万票で圧勝し再選。共産党新人の柏朔司は善戦したが大差をつけられた。県議選では自民党が33議席を獲得し圧勝、社会党は後退、無所属も議席を減らし…
花巻空港がジェット化(S58.3.1) f花巻・稗貫郡

花巻空港がジェット化(S58.3.1)

昭和58年3月1日、花巻空港がジェット空港化し、花巻-東京間でジェット機が就航、4月1日からは花巻-札幌間にも運航が始まりました。これにより所要時間は約30分短縮され、輸送力も大幅に増加し、岩手県の経済・観光への波及効果が期待されました。 ジェット化計画は昭和46年に開始され、約12年と210億円を…
ラグビー新日鉄釜石がV5(S58.1.15) hスポーツ

ラグビー新日鉄釜石がV5(S58.1.15)

昭和58年1月15日、東京都新宿区の国立競技場で第20回ラグビー日本選手権大会が開催され、新日鉄釜石が同志社大学を21-8で下し、5年連続6度目の日本一に輝いた。観衆6万人超が詰めかけた会場で、松尾監督兼主将を中心とした新日鉄釜石がその実力を存分に発揮し、社会人ラグビーの頂点を再び勝ち取った。 新日…
鈴木善幸首相がお国入り(S57.9.4) a盛岡・岩手郡・紫波郡

鈴木善幸首相がお国入り(S57.9.4)

昭和57年9月4日、首相在任中の鈴木善幸氏が東北新幹線初乗車を兼ねて盛大に地元入りし、県民の熱烈な歓迎を受けたが、その約1か月後の10月22日には自民党総裁選への不出馬と政権からの退陣を表明した。この決断は党内の派閥対立を自ら身を引くことで和らげようとする「和」の政治姿勢によるもので、本人はなおも主…
江釣子村「パル」進出に地元商店街が反発(S57.3.16) g北上・和賀郡

江釣子村「パル」進出に地元商店街が反発(S57.3.16)

昭和57年3月16日、東京地裁は、岩手県北上市の小売業者117人が通産大臣を相手に起こした「大型店の店舗面積変更勧告の取消訴訟」において原告敗訴の判決を下した。これは全国初の大型店訴訟として注目されたが、裁判所は「勧告は行政処分ではなく、個別商店に法的保護もない」として訴えを門前払いした。この訴訟は…
岩教組の処分復元問題(S57.3.15) l全県

岩教組の処分復元問題(S57.3.15)

昭和48年の日教組統一春闘ストに参加し昇給延伸処分を受けた教職員への処分復元が昭和57年3月に実現した。対象者は約7,665人で総額約2億5,000万円が支給された。処分撤回は文部省の反対や予算措置の調整により難航したが、学校現場の混乱や教育正常化の必要性から県教委と両教組が和解に踏み切った。復元に…