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盛岡・御園座で「情恨」「曲馬団の秘密」公開!(S5.3.28岩手日報) a盛岡・岩手郡・紫波郡

盛岡・御園座で「情恨」「曲馬団の秘密」公開!(S5.3.28岩手日報)

昭和5年3月28日の岩手日報より。 盛岡の御園座では、この日から二本立てで映画を公開していた。 一本目は『情恨(じょうこん)』。昭和5年(1930年)2月7日に公開されたばかりのマキノ映画で、マキノプロダクションの松浦築枝(まつうら・ちくえ)と南光明(みなみ・こうめい)が主演している。仏寺を舞台に、…
盛岡・内丸座で「ダンスガールの悲哀」「支那街の夜」「東洋パッション楽劇座公演」「伊勢音頭」公開!(S5.3.28岩手日報) a盛岡・岩手郡・紫波郡

盛岡・内丸座で「ダンスガールの悲哀」「支那街の夜」「東洋パッション楽劇座公演」「伊勢音頭」公開!(S5.3.28岩手日報)

昭和5年3月28日の『岩手日報』には、盛岡の内丸座の派手な広告が掲載されている。すべて右書きで組まれた文字は、舞踊、楽劇、歌舞伎映画といった娯楽の世界を一面に展開し、当時の盛岡の大衆文化の熱気を伝えてくる。 上映作の一つ「ダンスガールの悲哀」は、昭和4年11月1日に松竹から公開された作品で、都市のダ…
岩手県庁疑獄事件(S5.3.20判決) a盛岡・岩手郡・紫波郡

岩手県庁疑獄事件(S5.3.20判決)

昭和4年春、岩手県庁穀物検査所で現金約6,000円が盗まれる事件が発生した。犯人は金庫を盗み、中の現金を持ち去った後、金庫を窓外に捨てて逃走。この事件は内部関係者の犯行と疑われ、県庁関係者を対象に捜査が進められた。 捜査の結果、県庁会計課の職員が不審な豪遊を繰り返していることが判明。彼は遊郭や料亭で…
盛岡・内丸座で「明眸禍」「空中サーカス」「闇・後日譚」公開!(S5.3.14岩手日報) a盛岡・岩手郡・紫波郡

盛岡・内丸座で「明眸禍」「空中サーカス」「闇・後日譚」公開!(S5.3.14岩手日報)

昭和5年3月14日の『岩手日報』に掲載された映画広告によると、盛岡の内丸座では三本立ての豪華上映が行われていた。文芸映画『明眸禍』、アメリカの航空青春映画『空中サーカス』、そして剣戟時代劇『闇・後日譚』という多彩なラインナップである。 『明眸禍(めいぼうか)』は菊池寛の同名小説を原作にした作品で、昭…
女子師範学校の音楽会(S5.3.3岩手日報) a盛岡・岩手郡・紫波郡

女子師範学校の音楽会(S5.3.3岩手日報)

昭和5年3月2日午後1時半より、盛岡市内丸の岩手女子師範学校にて音楽会が開催された。この催しには、女子師範の生徒たち約千名のほか、市内の尋常小学校から招かれた児童数百名も来場し、にぎやかな雰囲気の中で音楽に親しんだ。 写真には、舞台上で指揮をとる女性教師と、伴奏を担うピアノ奏者の姿、そして足をくずし…
商品陳列所に雛人形(S5.3.2岩手日報) a盛岡・岩手郡・紫波郡

商品陳列所に雛人形(S5.3.2岩手日報)

現在の「もりおか歴史文化館」が建つ場所には、かつて「商品陳列所」と呼ばれる建物があった。これは岩手県が設置した公共施設で、県内の工業製品や地域の物産を展示・紹介する場として利用されていた。のちに「岩手県工業試験場」を経て、現在の「岩手県工業技術センター」へとその系譜は受け継がれていく。 新聞に掲載さ…
盛岡市内の各中等学校の志願者減る(S5.3.2岩手日報) a盛岡・岩手郡・紫波郡

盛岡市内の各中等学校の志願者減る(S5.3.2岩手日報)

昭和5年3月2日の岩手日報から、盛岡市内の中等学校における入学志願者の動向を伝える記事を紹介する。 この年、盛岡中学校(現在の盛岡第一高等学校)など市内各中等学校では、志願者が前年に比べて減少していた。例年であれば、上級学校への進学を目指す少年たちが胸を高鳴らせる季節だが、この年の3月はやや様子が違…
内丸通りで絵を描く人(S5.3.1岩手日報) a盛岡・岩手郡・紫波郡

内丸通りで絵を描く人(S5.3.1岩手日報)

昭和5年(1930年)3月1日の岩手日報には、「季節を描く人」と題された印象的な写真記事が掲載された。 写っているのは、盛岡市中心部の内丸通りにて、冬の街並みを前にイーゼルを立てて絵筆を握る画家の姿。手前にはスケッチ道具が置かれ、雪を踏みしめるように立つその姿は、まるで冬の空気をキャンバスに封じ込め…
盛岡の内丸通りで絵を描く人(S5.3.1岩手日報) a盛岡・岩手郡・紫波郡

盛岡の内丸通りで絵を描く人(S5.3.1岩手日報)

昭和5年(1930年)3月1日の岩手日報には、「季節を描く人」と題された印象的な写真記事が掲載された。 写っているのは、盛岡市中心部の内丸通りにて、冬の街並みを前にイーゼルを立てて絵筆を握る画家の姿。手前にはスケッチ道具が置かれ、雪を踏みしめるように立つその姿は、まるで冬の空気をキャンバスに封じ込め…
星チェーンストア岩手・青森県連合大会を開催します(S5.3.1岩手日報) a盛岡・岩手郡・紫波郡

星チェーンストア岩手・青森県連合大会を開催します(S5.3.1岩手日報)

昭和5年3月1日の岩手日報には、ある注目すべき告知が広告欄に掲載されていた。 それは、「岩手・青森県連合星チェーンストア大会」の開催告知である。会場は盛岡市の県公会堂、日程は昭和5年(1930年)3月5日 午前10時とされている。 この「星チェーンストア」とは、あの星製薬が展開した、日本で最初期の本…
選挙違反の捜査は医師やレントゲン写真まで(S5.3.1岩手日報) a盛岡・岩手郡・紫波郡

選挙違反の捜査は医師やレントゲン写真まで(S5.3.1岩手日報)

昭和5年の岩手県議会議員選挙をめぐり、盛岡地方裁判所検事局は大規模かつ徹底的な選挙違反捜査を展開していた。 この日報じられたのは、その取り調べが医療の領域にまで及んだという事実である。容疑の一つに「病気を装っていたのではないか」という疑惑が浮上し、検察はその裏付けとして病院関係者を聴取したのみならず…
盛岡・紀年館では日活「修羅城」「父」公開(S5.3.1岩手日報) a盛岡・岩手郡・紫波郡

盛岡・紀年館では日活「修羅城」「父」公開(S5.3.1岩手日報)

昭和5年3月1日の岩手日報より。 この日の盛岡「紀年館」の広告には、日活配給の2本の映画――『修羅城』と『父』の上映が告知されていた。 『修羅城 水星篇・火星篇』(1929年10月1日公開)は、池田富保が原作・脚本・監督を務めた、日活太秦撮影所によるオールスター時代劇。18巻・無声・モノクロ・上映時…
盛岡に「航空少年団」(S5.3.1岩手日報) a盛岡・岩手郡・紫波郡

盛岡に「航空少年団」(S5.3.1岩手日報)

昭和5年3月1日の岩手日報より。 昭和初期、盛岡には伊東左内という飛行家がいた。 当時の陸軍の根拠地であった観武ヶ原(現在の盛岡市みたけ一帯)には、彼が自費で設けた「伊東飛行場」が存在していたという。個人で飛行場を持っていたという点で、当時としては相当な情熱と財力が感じられる。 (詳細は以下のブログ…
盛岡の八幡町遊郭では娼妓にアンケート取って改革します!(S5.3.1岩手日報) a盛岡・岩手郡・紫波郡

盛岡の八幡町遊郭では娼妓にアンケート取って改革します!(S5.3.1岩手日報)

昭和5年3月1日の岩手日報には、盛岡市八幡町の貸座敷組合(遊郭)において、時代に即した改革が実施されることが報じられている。 記事によれば、貸座敷組合では、当時約80名にのぼる娼妓に対しアンケートを実施。その結果を踏まえて、以下のような改革案が採用された。 勘定書は仲居に持たせることとし、娼妓の手当…
盛岡には失業者が300人以上(S4.9.6岩手日報) a盛岡・岩手郡・紫波郡

盛岡には失業者が300人以上(S4.9.6岩手日報)

昭和4年(1929年)9月6日の『岩手日報』には、盛岡市職業紹介所の8月の就職状況が記されている。 求職者は男68名、女17名の計85名だったが、そのうち就職できたのは男30名、女11名の計41名。半分以上があぶれていた計算になる。記事によれば、男性は珍しく「店員や行員」といった職に就く例が多かった…
岩手公園の南部中尉の愛馬の銅像が怪我しました(S4.9.5岩手日報) a盛岡・岩手郡・紫波郡

岩手公園の南部中尉の愛馬の銅像が怪我しました(S4.9.5岩手日報)

昭和4年9月、盛岡市の岩手公園でちょっとした“異変”が起きました。園内に建てられていた南部利祥(としなが)中尉とその愛馬の銅像のうち、馬の像の一部に破損が見つかり、足場を組んでの修復作業が行われているのです。 写真に見えるのは、銅像の周囲を囲う足場と、その上で作業を行う職人たちの姿。まるで本当に「怪…
立川飛行場の陸軍機が厨川村の雫石河畔に不時着(S4.9.5岩手日報) a盛岡・岩手郡・紫波郡

立川飛行場の陸軍機が厨川村の雫石河畔に不時着(S4.9.5岩手日報)

昭和4年9月5日の岩手日報に掲載されたニュースによれば、立川飛行場所属の陸軍機が厨川村の雫石川河畔に不時着するという事故が発生した。 この陸軍機は弘前から立川へ戻る途中だったが、厨川村上空で何らかの事情により飛行を続けることが困難となり、最終的には雫石川の高圧電線に接触。そのまま川の河原に不時着した…
仙北町裏田んぼでイナゴ取り(S4.9.3岩手日報) a盛岡・岩手郡・紫波郡

仙北町裏田んぼでイナゴ取り(S4.9.3岩手日報)

この日の紙面に掲載されたのは、わずか1枚の写真記事でした。 盛岡市仙北町の裏田んぼにて、数人の女性や子どもたちが、虫取り網や手桶を携え、イナゴを採っている風景が写っています。 記事の見出しは「イナゴはとられる」と簡潔にして印象的。 夏の終わりから初秋にかけて、農村ではイナゴを食料として採集する風習が…
横綱・宮城山が郷土で土俵入り(S4.9.2岩手日報) a盛岡・岩手郡・紫波郡

横綱・宮城山が郷土で土俵入り(S4.9.2岩手日報)

昭和4年9月、郷土・岩手が生んだ横綱・宮城山が盛岡に凱旋し、大相撲巡業の開催に先立って、盛岡市の大慈寺境内にある原敬の墓所前にて、厳かに四股を踏んだ。 この土俵入りは、郷土出身の横綱による特別な儀式として行われたものであり、政界の巨星であった原敬に対する敬意を込めた所作でもあった。神前にも似た静けさ…
二百十日は無事に過ぎる(S4.9.2岩手日報) a盛岡・岩手郡・紫波郡

二百十日は無事に過ぎる(S4.9.2岩手日報)

昭和4年9月2日の『岩手日報』によれば、農家にとって最も恐れられる「二百十日(にひゃくとおか)」——台風の来襲が多い厄日——が、今年は大きな被害もなく無事に過ぎたという。 掲載された写真は、盛岡市梨木町の田んぼの様子と思われる。黄金色にたわわに実った稲が、風にそよぎ、秋の穏やかな陽射しのもとに静かに…
今度の盛岡税務署長は「鬼熊事件」で有名な千葉県の佐原出身(S4.9.2岩手日報) a盛岡・岩手郡・紫波郡

今度の盛岡税務署長は「鬼熊事件」で有名な千葉県の佐原出身(S4.9.2岩手日報)

昭和4年9月2日の『岩手日報』には、盛岡税務署に新たに着任した署長についての記事が掲載されている。 この新署長が盛岡駅に到着したのは、9月1日の午前11時36分着の列車。岩手日報の記者に対し、彼はまず丁重にこう述べたという。 「赴任が意外に遅れまして、まことに申し訳ございませんでした」 話を聞けば、…
紫波郡・気仙郡の度量衡取締主任が岩手日報本社見学(S4.9.1岩手日報) a盛岡・岩手郡・紫波郡

紫波郡・気仙郡の度量衡取締主任が岩手日報本社見学(S4.9.1岩手日報)

昭和初期のある一日、紫波郡と気仙郡から選抜された度量衡取締主任40名が、盛岡市内にある岩手日報本社を訪問し、施設見学を行った。新聞紙面には、その様子を撮影した写真も掲載されている。 見学の目的は、報道機関の実務や印刷技術、編集体制を知ることにあったと考えられる。写真からは、印刷機が並ぶ工場のような現…
日詰町の秋祭り(S3.9.7岩手日報) a盛岡・岩手郡・紫波郡

日詰町の秋祭り(S3.9.7岩手日報)

昭和3年(1928年)9月、紫波郡日詰町(現在の紫波町)で行われた秋祭りの様子が、当時の岩手日報に掲載されている。紙面には、白装束の男たちが御神輿を担ぎ、山車が賑やかに町を巡る様子が写されており、地域の熱気がそのまま伝わってくる。 この秋祭りは、五穀豊穣や地域の安寧を祈願する重要な年中行事として、町…
夕顔瀬橋でヤナ遊び(S3.9.6岩手日報) a盛岡・岩手郡・紫波郡

夕顔瀬橋でヤナ遊び(S3.9.6岩手日報)

昭和3年9月6日の岩手日報には、盛岡市内を流れる北上川の夕顔瀬橋下流で、子どもたちが川遊びに興じる姿が写真付きで紹介されています。 記事の見出しは「梁あそび」。写っているのは、褌(ふんどし)姿の子どもたちが浅瀬にしゃがみ込み、梁(やな)に集まった魚を捕まえようとしているところです。梁とは、竹や木材な…
盛岡馬検場で「おせり」始まる(S3.9.6岩手日報) a盛岡・岩手郡・紫波郡

盛岡馬検場で「おせり」始まる(S3.9.6岩手日報)

昭和3年9月6日の岩手日報に掲載された「盛岡おせり始まる」の記事は、当時の馬市場、すなわち馬検場(ばけんじょう)において行われていた「おせり」(競り市)の様子を伝えるものである。 写真には、馬を引いた人々や、それを取り囲む大勢の見物人、買い手と思しき人々が写っており、活況を呈した様子が伝わってくる。…
壮烈なる歩騎合同演習(昭和3年9月6日) a盛岡・岩手郡・紫波郡

壮烈なる歩騎合同演習(昭和3年9月6日)

昭和3年9月6日の岩手日報に掲載された「歩騎聯合演習」に関する記事は、盛岡近郊・観武ヶ原(現在の盛岡市みたけ付近)にて行われた陸軍の合同演習の様子を伝えています。この記事では、歩兵と騎兵が入り乱れての演習の様子が「壮観」と形容され、観閲式を含む大規模な訓練が終盤を迎えたことが報じられています。 当時…
すべての自動車に赤と青の信号を(S3.9.5岩手日報) a盛岡・岩手郡・紫波郡

すべての自動車に赤と青の信号を(S3.9.5岩手日報)

昭和3年9月5日の『岩手日報』より。 この頃、岩手県内では自動車の数が急速に増加していた。しかし、当時の自動車には方向指示器がなく、交差点などで右左折する際には、運転手や助手が手を使って合図を送る、いわば「手信号」によって意思表示をしていた。昼間であればそれでも問題は少なかったが、夜間になると当然な…
岩手日報の一面が全部広告(S3.9.5岩手日報) a盛岡・岩手郡・紫波郡

岩手日報の一面が全部広告(S3.9.5岩手日報)

昭和3年9月5日の岩手日報紙面には、一面全体が広告で埋め尽くされるという、現代の感覚からすれば異例ともいえる紙面構成が見られる。このような構成は、全国紙ではまず見られないが、地方紙では当時まま見られたものであった。とくに季節の変わり目や地元有力商店の節目の時期には、こうした「一面全面広告」という編成…
観武ヶ原の騎兵連隊から脱走兵(S3.9.5岩手日報) a盛岡・岩手郡・紫波郡

観武ヶ原の騎兵連隊から脱走兵(S3.9.5岩手日報)

昭和3年9月5日付『岩手日報』は、盛岡市観武ヶ原に駐屯する陸軍騎兵第二十三連隊附属の機関銃隊から、兵卒1名が脱走した事件を報じています。 脱走したのは、秋田県山本郡鹿渡村出身の兵卒で、記事では「狂へる兵卒」と表現されており、精神的に異常な言動があったとみられています。この兵は、当初は遊撃軍属として勤…
陸軍特別大演習の地図を予約販売します!(昭和3年9月4日) a盛岡・岩手郡・紫波郡

陸軍特別大演習の地図を予約販売します!(昭和3年9月4日)

昭和3年9月4日の岩手日報より。 盛岡市呉服町の書店「文明堂書店」では、同年10月に予定されている「岩手縣下特別大演習」のための地図が特約販売されると広告が出ている。 これは陸地測量部が編纂した演習地図で、陸軍の特別大演習にあわせて発行されるものであった。広告によれば、販売されるのは以下の2種: 五…