f花巻・稗貫郡 10 5月 1973 Fラン大学生の婦女暴行殺人(S48.5.10) 昭和48年5月10日午前1時半過ぎ、岩手県花巻市一日市の道路上で、女性が顔を殴られ血を流して倒れているとの通報を受け、花巻警察署が出動しました。被害者は花巻信用金庫一日市支店北側の路上で発見され、意識不明のまま花巻総合病院に搬送されましたが、脳挫傷のため同日午前6時50分に死亡しました。被害者は花巻… 続きを読む
k大船渡・陸前高田・気仙郡 19 3月 1973 広田湾開発は漁民の反対で棚上げ(S48.3.19) 広田湾埋め立て工業開発計画は、陸前高田市と岩手県が共同で進めた産業振興策でしたが、漁民ら地元住民の強い反対により計画が一時停止されました。埋め立てによる漁場消失や環境汚染への懸念から、漁業団体を中心に反対運動が広がり、最終的に県は計画の規模縮小や無公害企業誘致を含む修正案を提示しました。しかし、「海… 続きを読む
a盛岡・岩手郡・紫波郡 18 3月 1973 自衛官の轢き逃げ死体遺棄事件(S48.3.18) 昭和48年3月18日、岩手県岩手郡滝沢村一本木(現:滝沢市一本木)の国道282号線付近で、自衛隊員の男性(21歳)が交通事故に遭い、その後遺体が隠蔽される事件が発生した。男性は陸上自衛隊岩手駐屯地戦車大隊に所属しており、当夜、駐屯地正門前の飲食店「美春」で同僚と飲酒後、「自分のアパートに行く」と言い… 続きを読む
l全県 26 1月 1973 政府が「土地対策要項」策定(S48.1.26) この時期は、急速な土地ブームによって岩手県を含む日本の地方が影響を受けました。 高度経済成長期、インフレの影響や「日本列島改造論」によって、大手資本や土地ブローカーが土地投機や買い占めを進め、公共用地や住宅地の需要が高まったことで地価が急騰しました。 特に、盛岡市周辺では宅地や工業用地の価格が大幅に… 続きを読む
f花巻・稗貫郡 29 8月 1972 花巻市議会で花巻空港拡張反対陳情が不採択(S47.8.29) 花巻空港拡張計画は、利用客の増加と高速交通時代への対応を目的としていますが、地元住民の強い反対により難航しています。昭和47年、県と市議会の審査が行われ、県は拡張整備費用を計上し計画を進める姿勢を示しました。しかし、地元住民は騒音や地域の伝統が損なわれることを懸念し、反対同盟会を結成して空港拡張に強… 続きを読む
a盛岡・岩手郡・紫波郡 29 6月 1972 盛岡のシンナー中毒者の殺人(S47.6.29) 昭和47年6月29日、岩手県盛岡市高松の池近くにある榊山稲荷神社で、若い男性が血まみれの状態で助けを求め、境内の太鼓橋で倒れ込みました。その場で作業をしていた庭師が発見し、急遽救急車が手配されましたが、男性は搬送先の岩手医科大学病院で死亡しました。死因は胸部を刺されたことによる失血死でした。 被害者… 続きを読む
a盛岡・岩手郡・紫波郡 9 6月 1972 北上川の汚染対策の調査研究開始(S47.6.9) 北上川の強酸性汚染問題は、主に鉱山からの鉱毒によるもので、環境庁や建設省などが対策を進めている。昭和47年に「北上川水質汚濁対策連絡協議会」が発足し、調査と応急対策が始まったが、抜本的な解決策はまだ決まっていない。鉱毒水の排出を抑えるため坑口の閉鎖などが試みられたが、効果は限定的だった。現在は炭酸カ… 続きを読む
l全県 29 3月 1972 県政発展計画の改定(S47.3.29) 昭和47年3月29日、県は「県勢発展計画」の改定を総合開発審議会に諮問した。これは、昭和38年度を目標に策定された従来の計画が、経済や社会情勢の変化に対応しきれなくなったためである。東北縦貫自動車道や東北新幹線の建設対応、国際競争力を持つ中小企業や農業の育成、生活環境保全や県民福祉の充実などが新たな… 続きを読む
l全県 16 1月 1972 台湾坊主と低気圧で県内に甚大な被害(S47.1.16) 47年1月13日に台湾坊主と呼ばれる気象現象(南岸低気圧)が三陸沿岸を襲い、その後1月16日には三陸沖に発生した低気圧によって豪雨と大雪がもたらされ、堤防が決壊し、養殖施設も壊滅的な被害を受けました。送電線や道路が寸断され、林業にも甚大な損害が発生し、被害総額は49億円に上りました。特に気仙沿岸では… 続きを読む
a盛岡・岩手郡・紫波郡 30 7月 1971 全日空雫石事故(S46.7.30) 昭和46年7月30日午後2時3分頃、岩手県雫石町上空で札幌発羽田行きの全日空旅客機(ボーイング727型機)が航空自衛隊松島基地所属のF86Fジェット戦闘機と空中接触し、全日空機は水平尾翼を損傷して墜落した。この事故により乗員7人、乗客155人の計162人全員が死亡した。一方、自衛隊機の操縦士は脱出し… 続きを読む
l全県 27 6月 1971 参議院選挙で自民党が圧勝(S46.6.27) 昭和46年6月27日に行われた第9回参議院議員通常選挙において、岩手県選挙区では自民党現職の岩動道行が27万7,335票を得て再選され、社会党新人の小川仁一に約6万6,000票差で圧勝した。岩動氏は昭和44年6月の補欠選で初当選しており、今回は2期目となる。 投票率は戦後の参院選では3番目に低く、都… 続きを読む
a盛岡・岩手郡・紫波郡 16 3月 1971 岩手県経済連の女子事務員31歳定年制は不当と勝訴(S46.3.16) 昭和46年3月16日、盛岡地方裁判所は、岩手県経済連の女子職員に対する「31歳定年制」が不当な差別であり、憲法14条や労働基準法に違反するとして、盛岡市城西町在住の女子事務員(31)の仮処分申請を全面的に認める判決を言い渡した。 この女性は昭和36年に臨時職員として入職し、昭和40年に「準職員制度」… 続きを読む
l全県 3 2月 1971 2年連続の米の生産調整(S46.2.3) 昭和46年度は、政府が余剰米対策として生産調整と予約限度数量を実施しました。本割り当ての生産調整量は前年の2倍以上に達し、農民に大きな影響を与えました。一方で、基本米価が3年ぶりに引き上げられたものの、予約限度数量の設定が農民を動揺させました。 天候不順が稲作に深刻な影響を及ぼしました。冷害や霜害、… 続きを読む
a盛岡・岩手郡・紫波郡 3 12月 1970 盛岡少年刑務所囚人脱走事件(S45.12.3) 昭和45年12月3日、岩手県盛岡市で盛岡少年刑務所から囚人2名が脱走する事件が発生しました。脱走が確認されたのは午後0時55分頃で、囚人たちは正午過ぎに刑務作業中に準備した梯子を用い、高さ4メートルのレンガ塀を乗り越えて逃走しました。この2名は20歳と19歳で、いずれも暴力犯罪で服役中でした。 脱走… 続きを読む
l全県 16 10月 1970 秋田県南東部地震で岩手県内でも被害(S45.10.16) 昭和45年10月16日午後2時20分ごろ、秋田県南東部を震源とする地震が発生し、東北・関東・北海道・中部地方にかけて揺れが観測された。震源は秋田県雄勝郡東成瀬村付近の地下20kmで、岩手県石鳥谷町で震度5(強震)を記録。最も被害が大きかったのは和賀郡湯田町で、湯川小学校の理科室から出火し校舎を全焼、… 続きを読む
d宮古・下閉伊郡 19 9月 1970 閉伊川堤防の母親殺し事件(S45.9.19) 昭和45年9月19日、岩手県宮古市館合町で、愛犬を連れて散歩中の男性が閉伊川左岸堤防の斜面で中年女性の遺体を発見しました。警察が調査を進めた結果、この遺体は宮古市向町のアパートに住む48歳のパチンコ店員の女性であることが判明しました。遺体の検視および解剖の結果、死因は頸部圧迫による窒息死とされ、殺人… 続きを読む
a盛岡・岩手郡・紫波郡 18 9月 1970 駒ヶ岳が噴火(S45.9.18) 昭和45年9月18日夜、八幡平国立公園内の駒ヶ岳・女岳(1628m)が爆発・噴火し、約50分間隔で火山弾を噴出する活発な火山活動を始めた。噴火の前兆は8月末から見られたが、地割れや地震もなかったため、当初は火山活動とは見なされていなかった。爆発を受けて岩手・秋田両県警は登山禁止措置を取ったが、25日… 続きを読む
m県外・参考 12 8月 1970 特急はつかり脱線事故(S45.8.12) 昭和45年8月12日深夜、東北本線尻内駅(現八戸駅)構内で、特急「はつかり2号」が脱線・転覆する事故が発生しました。この列車には約700人の帰省客が乗車しており、20人が軽傷を負いましたが、駅構内で減速していたため、甚大な被害は避けられました。事故の影響で列車ダイヤが大幅に乱れましたが、翌日には復旧… 続きを読む
c久慈・九戸郡 4 6月 1970 久慈少女行方不明・殺害事件(S45.6.4) この事件は、久慈市で発生した8歳の少女が行方不明となり、後に他殺体で発見された未解決事件です。昭和45年6月4日の午後、少女は豆腐を買いに自宅を出たまま戻らず、母親が午後10時45分頃に警察に届け出ました。翌日から大規模な捜索が行われましたが、手がかりは見つかりませんでした。同日午前8時20分頃、少… 続きを読む
l全県 18 5月 1970 東北本線の列車爆破未遂事件(S45.5.18) 昭和45年5月18日、東北本線陸奥市川〜下田間を走行中の普通列車で、ビニール袋に入れられたダイナマイトが爆発する事件が発生した。爆発は小規模で、乗客に負傷者は出なかったが、大規模な被害が出る可能性もあった。 爆発物はコンクリート製のマス型容器にダイナマイトを詰め、電池を用いた起爆装置が仕掛けられてい… 続きを読む
l全県 11 5月 1970 県内の農協で相次ぐ不正事件(S45.5.11) 昭和45年、岩手県内の複数の農協で役員による不正が相次いで発覚した。特に西山農協では、参事が役員会の承認を得ずに土建業者へ総額1億900万円を不正融資し、逮捕された。和賀中央農協では、支所長が他人名義で借用書を偽造し、不正に資金を貸し付けていた。久慈市農協では、参事が架空の定期預金や貸付金を横領し、… 続きを読む
a盛岡・岩手郡・紫波郡 11 10月 1969 松尾鉱山に会社更生法適用(S44.10.11) 松尾鉱業株式会社(岩手県松尾村)は経営悪化により、東京地裁に会社更生法の適用を申請しました。同社は安価な回収硫黄の台頭や石油副産物の影響で経営が困難となり、多額の負債を抱えていました。再建計画は技術改革と資金調達を柱としており、新しい精練方式の採用を目指しましたが、人員整理や設備投資に必要な資金が不… 続きを読む
g北上・和賀郡 7 8月 1969 北上信用金庫藤根支店ギャング事件(S44.8.7) 昭和44年8月7日、岩手県和賀郡江釣子村(現・北上市)にある北上信用金庫藤根支店で銀行強盗事件が発生しました。この支店は国道107号線沿いに位置し、東北本線北上駅から西方約10キロの地点にありました。周囲は田園風景が広がる静かな地域で、近隣には藤根町、小学校、村役場、商店などが点在していました。支店… 続きを読む
c久慈・九戸郡 6 5月 1969 沿岸で山林火災(S44.5.6) 昭和44年(1969年)5月6日、岩手県北部で発生した大規模な山火事は、異常乾燥と強風にあおられて三晩にわたり燃え続け、死傷者こそ出なかったものの、山林約3,600ヘクタールと民家29戸を焼失し、被害総額は約10億円に達した。これは同年3月の三陸フェーン火災に次ぐ大火である。 主な火元は九戸郡山形村… 続きを読む
l全県 30 4月 1969 44年春闘ではバス各社が無限ストへ(S44.4.30) 昭和44年春闘では、岩手県のバス4社(県南バス、岩手中央バス、花巻バス、花巻電鉄)が平均1万円の賃上げを要求。会社側は合理化を条件に交渉を進めたが対立が解消せず、無期限ストライキに発展。通勤・通学者や観光客が大混乱し、泥沼化した争議に批判が集中した。 地労委があっせんを行い、最終的に調停案が示され、… 続きを読む
a盛岡・岩手郡・紫波郡 16 4月 1969 盛岡の女性店員殺害事件(S44.4.16) 昭和44年4月16日午前6時すぎ、盛岡市本町通二丁目の住宅街にある空き瓶置き場で、盛岡駅前「丸中洋装店」に勤務する女性店員(21歳)が首を絞められて死亡しているのを近隣住民が発見し、盛岡署に通報した。 遺体はスラックスが膝までずり落ち、身体の一部に変質的ないたずらとみられる痕跡があり、また道路から空… 続きを読む
a盛岡・岩手郡・紫波郡 15 4月 1969 盛岡の婦女暴行・傷害致死事件(S44.4.15) 昭和44年4月15日夜、岩手県盛岡市本町通二丁目付近で、帰宅途中の女性が暴行を受け死亡する事件が発生した。事件当日、加害者である盛岡市本町通二丁目に住む28歳の男性調理師は、飲酒後、自宅近くの路上で被害者を見かけ、声をかけて遊びに誘った。しかし、女性が拒絶したため、加害者は暴力的手段に訴えた。 加害… 続きを読む
l全県 31 12月 1968 史上最悪の交通事故多発年(S43.12.31) 昭和43年、岩手県内の交通事故は7,570件と過去最多を記録し、死者212人、負傷者6,294人にのぼった。特に8〜10月に多発し、8月には月間最多の863件、9月には死者が100人に達した。主因は自動車事故で全体の約6割を占め、酔っぱらい運転が435件(全国2位・東北1位)と突出。市町村道での発生… 続きを読む
l全県 31 10月 1968 豊作で235万トンの米余り(S43.10.31) 昭和43年度は、戦時中から続く食糧管理制度(米の政府買い上げ制度)に大きな見直しが加えられた歴史的な年であった。連続豊作と米消費の減少によって、政府の抱える余剰米は急増し、食管会計の赤字が拡大。これにより政府・自民党・財政当局から制度改正論が急速に高まった。 大蔵省は、米価が「生産者価格>消費者価格… 続きを読む
a盛岡・岩手郡・紫波郡 12 10月 1968 国見峠保険金殺人(S43.10.12) 昭和43年10月12日夜、岩手県岩手郡雫石町橋場付近の国道46号線で、車両が崖下に転落する事故が発生したと盛岡警察署に通報が入った。現場は国見峠から岩手県側に約7キロ下った地点で、崖の高さは約100メートル。車には夫婦が乗車しており、夫が無事で助けを求めた一方、妻は車とともに転落し死亡… 続きを読む