f花巻・稗貫郡 12 5月 1938 花巻の少年店員殺し(S13.5.12) 昭和13年5月12日夜、岩手県稗貫郡花巻町(現・花巻市)字上町の食料品店「明治屋」に奇妙な電話がかかってきた。電話の主は「花巻駅前の公衆電話からかけている」と名乗り、生菓子を一円分届けてほしいと依頼。さらに「工藤医院に届けてほしい」と指定し、十円札で支払うから九円の釣銭を持ってくるよう求めた。明治屋… 続きを読む
g北上・和賀郡 15 6月 1937 湯田村の放火殺人事件(S12.6.15) 昭和9年10月10日午後10時30分ごろ、和賀郡湯田村大荒沢で最初の火災が発生した。この火災は便所から出火し、家が全焼した。原因は高齢の養母が灰の処理を怠ったことによる失火とされ、起訴猶予となった。 同年12月2日午後10時30分ごろ、同じ部落内で再び火災が発生した。今回は物置小屋が火元となり、家屋… 続きを読む
a盛岡・岩手郡・紫波郡 16 5月 1937 本日不在事件(昭和12年5月16日) 「ガールズちゃんねる」に、心霊スポット関係のスレッドがある。 そこに、盛岡出身と思しき方の書き込みがあった。 北夕顔瀬町の殺人事件があった場所が、小学生の肝試しスポットとなっているのだという。 まあ元気があって何よりですこと・・・ という気もしないではないが、殺人事件があると、このように心霊スポット… 続きを読む
k大船渡・陸前高田・気仙郡 2 9月 1936 末崎村の一家無理心中(S11.9.2) 昭和11年9月1日夜、気仙郡末崎村(現・岩手県大船渡市末崎町)に帰省していた44歳の男性が、娘と同じ部屋で就寝していた。この男性は貨物運送船の船員として家族を支えていたが、大正5~6年ごろ、売卜者(占い師)の言葉を信じ、住居の東隣に厩舎を新築した。この新築費用として数百円の借金を負い、その後も家族の… 続きを読む
d宮古・下閉伊郡 30 7月 1935 下閉伊郡刈屋村で不倫に狂った木こりの娘殺し(S10.7.30) 昭和10年(1935年)7月29日、岩手県下閉伊郡刈屋村(現宮古市刈屋)の弥栄工業株式会社林業部で働いていた新潟県岩船郡関谷村(現村上市関谷)出身の38歳の男が事件を起こしました。この男は昭和3年に妻を亡くし、当時10歳の長女を連れて各地を転々としながら土木作業に従事していましたが、下閉伊郡で仕事を… 続きを読む
c久慈・九戸郡 21 4月 1935 種市で少年店員が主家を一家鏖殺(S10.4.21) 昭和10年4月21日、岩手県九戸郡種市村(現在の洋野町種市地区)で一家三人が惨殺される事件が発生しました。犯人はこの家に住み込みで働いていた17歳の少年で、事件の動機には姉への感謝と思い込み、さらに読んでいた大衆文芸作品『鳴門秘帖』の影響が関わっていました。 少年は貧しい家庭に生まれ、姉(当時26歳… 続きを読む
c久慈・九戸郡 3 11月 1934 発狂した父を家族全員で殺す(S9.11.3) 昭和9年11月13日、岩手県九戸郡久慈町(現久慈市)で、精神病を患い凶暴化した夫に対する家庭内の不安と生活苦に悩んだ妻が、長男と次男と共謀して夫を毒殺する事件が発生しました。事件の発端は、地元医師が死体に疑問を抱き警察に通報したことでした。 亡くなった夫は8月ごろから精神異常を発症し、家族への暴力や… 続きを読む
b二戸・二戸郡 1 9月 1934 荒沢村の座敷牢放火殺人事件(S9.9.1) 昭和9年9月1日、岩手県二戸郡荒沢村(現在の八幡平市荒屋新町)で、精神疾患により自宅裏手の監置場に隔離されていた男が火災によって焼死する事件が発生した。この監置場は、男が暴行を働くようになったため、同年4月末に木造で建設されたものだった。 焼死した男は、精神疾患を発症する以前は牛馬商を営んでおり、そ… 続きを読む
a盛岡・岩手郡・紫波郡 1 4月 1934 江刈村の殺人放火事件(S9.4.1) 昭和9年4月1日、岩手県九戸郡江刈村(現岩手郡葛巻町江刈)のある家の物置小屋で火災が発生し、小屋は全焼しました。焼け跡から女性の焼死体が発見され、その後の調査で、その家に住む女性であることが判明しました。 現場は警察署から約40キロメートル離れた寒村にあり、検証と解剖の結果、被害者は頭部に鈍器のよう… 続きを読む
b二戸・二戸郡 30 3月 1934 金田一村の両親殺し事件(S9.3.30) 昭和9年(1934年)3月30日未明、岩手県二戸郡金田一村(現・岩手県二戸市金田一)の農家で殺人事件が発生しました。事件現場は金田一村大字野々上字潰谷地にある一軒家で、山間部に位置し、交通の便が非常に悪い場所でした。 事件当夜、家主(当時49歳)とその妻(当時46歳)が殺害されました。長女(当時20… 続きを読む
h水沢・江刺・胆沢郡 23 6月 1933 世田谷の老婆殺し(S8.6.23) 昭和8年6月24日、岩手県水沢警察署の司法主任は『東京新聞』の記事に注目した。記事には、6月23日に東京市世田谷区玉川町で老女の絞殺遺体が発見され、身元が不明ながら田舎出身と推測されると記されていた。この情報を基に、警察は被害者の写真を県内外の警察署に送り、身元特定を進めた。 捜査の結果、岩手県水沢… 続きを読む
a盛岡・岩手郡・紫波郡 20 3月 1930 岩手県庁疑獄事件(S5.3.20判決) 昭和4年春、岩手県庁穀物検査所で現金約6,000円が盗まれる事件が発生した。犯人は金庫を盗み、中の現金を持ち去った後、金庫を窓外に捨てて逃走。この事件は内部関係者の犯行と疑われ、県庁関係者を対象に捜査が進められた。 捜査の結果、県庁会計課の職員が不審な豪遊を繰り返していることが判明。彼は遊郭や料亭で… 続きを読む
e釜石・遠野・上閉伊郡 25 1月 1930 達曽部村でパワー系池沼が父を殴り殺す(S5.1.25) 昭和5年1月25日、岩手県上閉伊郡達曾部村(現・遠野市宮守町達曽部)で、37歳の男性が父親を殺害する事件が発生しました。この男性は精神薄弱とされ、普段から短気で、父親(当時67歳)との関係が悪く、しばしば口論が絶えませんでした。 事件当日、彼の7歳の息子が祖父に豆を求めましたが、祖父が「腹が減ったん… 続きを読む
f花巻・稗貫郡 27 11月 1929 花巻の抱酌婦殺し(S4.11.27) 昭和4年11月27日、岩手県稗貫郡花巻町四日町(現・花巻市四日町)の料理屋「蔦屋」で、女将と抱酌婦が絞殺される事件が発生しました。現場は、東北本線花巻駅から東に位置し、国道から東へ約1丁ほど入った住宅街の中にありました。この日、深夜12時頃に若い男の客が来店し、抱酌婦とともに2階で酒を飲んだ後、階下… 続きを読む
d宮古・下閉伊郡 30 9月 1929 山田町の兄殺し(S4.9.30) 昭和4年春頃、岩手県下閉伊郡山田町飯岡で、一家の長男(当時34歳)が継母(当時43歳)と不倫関係を持ち、家庭内に深刻な対立が生じました。父親(当時61歳)はこの関係を知って憤慨し、家庭内では争いが絶えなくなりました。次男(当時25歳)は家庭の平穏を取り戻すため、長男に出稼ぎを提案し、昭和4年9月20… 続きを読む
h水沢・江刺・胆沢郡 4 1月 1929 「軍馬の里」六原の毛皮商殺し(S4.1.4) 昭和4年1月4日朝、岩手県胆沢郡水沢町(現・奥州市水沢区)に住む毛皮商の男性が、「毛皮を買いに行く」と言い残して相去村(現・北上市相去町)の六原方面(現・胆沢郡金ケ崎町六原)へ向かったまま行方不明となった。彼は出発前、家族に「良い仕入れ先を見つけた」と話し、購入予定の毛皮の種類と枚数を紙に記して示し… 続きを読む
h水沢・江刺・胆沢郡 10 4月 1927 江刺郡伊手村の爆殺事件(S2.4.10) 昭和2年4月10日、岩手県江刺郡伊手村上浅倉(現在の奥州市江刺伊手字上浅倉)で、農夫がダイナマイトの爆発により右足を損傷し、破傷風を併発して死亡しました。この事件は、被害者(当時35歳)の義兄(当時44歳)が家庭内の冷遇や不和から殺意を抱き、計画的にダイナマイトを仕掛けた結果発生したものです。 義兄… 続きを読む
a盛岡・岩手郡・紫波郡 29 1月 1927 一方井事件(S2.1.29) 昭和2年(1927年)1月29日、岩手県岩手郡一方井村(現岩手町一方井)で発生した火災により男性が焼死しました。当初は事故死と判断されましたが、石油の臭いや頭部の裂傷から他殺の可能性が浮上しました。その後、この事件は天理教を背景にした複数の不審死を伴う猟奇的な犯罪へと発展しました。 火災後、昭和2年… 続きを読む