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燃料代の高騰で盛岡市内の銭湯の休業が相次ぐ(昭和15年1月14日) a盛岡・岩手郡・紫波郡

燃料代の高騰で盛岡市内の銭湯の休業が相次ぐ(昭和15年1月14日)

昭和15年1月16日の岩手日報より。 盛岡市内の銭湯は、燃料代の高騰で休業が相次いでいたのだという。 「自宅に風呂があるのが当たり前」という時代ではない。 風呂に入りたければ銭湯に行くというのが当たり前の時代だった。 盛岡市の中心部である菜園には460戸の家があったが、「南部浴場」が休業していたので…
盛岡・城南小学校で日独伊親善図書展覧会(昭和14年8月11日) a盛岡・岩手郡・紫波郡

盛岡・城南小学校で日独伊親善図書展覧会(昭和14年8月11日)

昭和14年8月11日の岩手日報の広告欄より。 盛岡市立城南小学校で「日独伊親善図書展覧会」を行うという。 公演しているのは外務省・文部省・陸軍省・海軍省・ドイツ大使館・イタリア大使館。 完全に国策行事であった。 時代相としては、ベルリンで日独伊三国同盟が調印される前年となる。 しかし昭和12年の時点…
米内内閣の政務次官・鶴見祐輔が来県し対米情勢について語る(昭和14年8月10日) a盛岡・岩手郡・紫波郡

米内内閣の政務次官・鶴見祐輔が来県し対米情勢について語る(昭和14年8月10日)

昭和14年8月11日の岩手日報より。 米内内閣で内閣政務次官となった鶴見祐輔代議士は、岩手県選挙粛清委員会のため盛岡に来ていた。 そして水沢と一関にも立ち寄ってあわただしく帰京したが、岩手日報の記者に対米問題について語っていた。 米国の通商条約破棄(日米通商航海条約)はあまりに突然の通牒で、アメリカ…
盛岡署に捕まった大物スリ「夏は仕事にもってこいですよ!」(昭和14年7月21日) a盛岡・岩手郡・紫波郡

盛岡署に捕まった大物スリ「夏は仕事にもってこいですよ!」(昭和14年7月21日)

昭和14年7月23日の岩手日報より。 この時期、盛岡警察署ではスリのお縄が相次いでいたようで、7月21日午後に、岩手公園で行動の不審な青年を捕えたら、懐中から蟇口が3つも出てきた。 この男は函館生まれの25歳の男で、スリの前科5犯というしたたか者だった。 3月中旬から盛岡市内でスリを働いていたといい…
内丸松竹座で「新女性問答」「初旅東海道」公開! a盛岡・岩手郡・紫波郡

内丸松竹座で「新女性問答」「初旅東海道」公開!

昭和14年7月20日の岩手日報の広告欄より。 松竹内丸座では「新女性問答」「初旅東海道」を公開するという。 「新女性問答」は松竹大船の製作で監督は佐々木康、主演は桑野通子。 初公開は昭和14年6月1日であったから、盛岡での公開は1か月半強の遅れ。 「初旅東海道」もまた松竹大船で、坂東好太郎、北見礼子…
県庁職員がトップを切り盛岡高等工業学校の校地整備奉仕作業 a盛岡・岩手郡・紫波郡

県庁職員がトップを切り盛岡高等工業学校の校地整備奉仕作業

昭和14年7月20日の岩手日報より。 この年、戦時中の技術力確保を目的として全国に7校の高等工業学校が開校した。 (室蘭、盛岡、多賀、大阪、新居浜、宇部、久留米) そのうちの1校である盛岡高等工業学校は最初は盛岡夜間中学校(現:杜陵高校)の敷地に仮開校した。 本校舎を上田(現在の岩手大学工学部)に設…
自称坊主が自費出版「生きる力」を刑務所官舎で押し売りして御用(昭和14年7月18日) a盛岡・岩手郡・紫波郡

自称坊主が自費出版「生きる力」を刑務所官舎で押し売りして御用(昭和14年7月18日)

昭和14年7月19日の岩手日報より。 7月18日の午前中、盛岡少年刑務所の官舎で、ヘルメットに法衣姿の自称坊主が、「生きる力」という自費出版を押し売りして歩き、官舎の主婦たちはそれぞれの旦那である所の刑務所看守に連絡してすぐに御用になったという。 この自称坊主は高知県幡多郡出身の男で、盛岡少年刑務所…
北福岡~荒屋新町、沼宮内~葛巻の省営バス設備工事を仙鉄局長が視察(昭和14年7月18日) a盛岡・岩手郡・紫波郡

北福岡~荒屋新町、沼宮内~葛巻の省営バス設備工事を仙鉄局長が視察(昭和14年7月18日)

昭和14年7月19日の岩手日報より。 仙台鉄道局長と自動車課長は、7月18日午後に盛岡駅に到着し、建設中の省営バス(国鉄バス)の設備を視察する。 予定としては19日に沼宮内~葛巻間、21日に北福岡~荒屋新町間。 道路工事は県が行っており、自動車駅や車庫の工事は盛岡保線区で行っており、11月4日の竣工…
盛岡から東京までの130里を自転車で踏破しよう(S14.7.1新岩手日報) a盛岡・岩手郡・紫波郡

盛岡から東京までの130里を自転車で踏破しよう(S14.7.1新岩手日報)

盛岡から東京までの130里を自転車で踏破して、明治天皇の東北巡幸の足跡をたどるという気宇壮大なツアーが開催されるという。 7月18日に三日間かけて東京に到着して、帰りは2日で済ませているようだが、これは列車か何かで帰ると言うことをだろうか。  …
覆面座談会:盛岡市内の女中の労働環境について(昭和13年8月12日) a盛岡・岩手郡・紫波郡

覆面座談会:盛岡市内の女中の労働環境について(昭和13年8月12日)

昭和13年8月12日の岩手日報より。 盛岡市内の金持ちの家では女中を欲しがっているが、盛岡職業紹介所では女中の応募がまるでない。 これは職業紹介所の無能ではないか??? 職業紹介所長いわく、「そんなのは逆恨みだ。むしろ雇用してる方が待遇が悪いのを反省しろ!」 データとしては以下の通り。(昭和12年7…
JOQGラジオ盛岡放送局が開局 a盛岡・岩手郡・紫波郡

JOQGラジオ盛岡放送局が開局

昭和13年8月7日、NHK盛岡放送局が開局した。 ただし当時は「NHK」という呼び方は一般的ではなく、JOQGというコールサインが一般的だったようである。 午前6時、「8月7日の朝が爽やかに明けました。皆さんおはようございます」のアナウンサーの第一声で放送が始まった。 午前10時からはスタジオで職員…
盛岡警察署「物資統制令とはいうけど何が禁制品だって?」 a盛岡・岩手郡・紫波郡

盛岡警察署「物資統制令とはいうけど何が禁制品だって?」

昭和13年8月7日の岩手日報より。 当時の盛岡市における「物価のお目付け役」は、盛岡警察署経済保安係主任であったという。 物資統制新法令で取り締まりの対象は増えたものの、警察官にはどれが禁制品なのかさっぱりわからない。 それで、禁制品の見本を取り寄せて警察署内で鑑定会を行うことになった。 集められた…
日中戦争の長期化による燃料節約のため、盛岡の盆火は中止します a盛岡・岩手郡・紫波郡

日中戦争の長期化による燃料節約のため、盛岡の盆火は中止します

昭和13年8月7日の岩手日報より。 盛岡ではお盆になると、各戸で焚火供養をしていた。 しかし日中戦争の長期化により、盛岡市内各町内会では燃料節約の国策に沿う観点から毎年行ってきた盆火を中止する旨申し合せた。 ただし、町内会によっては各戸で行っていたものを1か所にまとめて行う、あるいはは初盆を迎える家…
「暁の超特急」吉岡隆徳が盛岡で講習会 a盛岡・岩手郡・紫波郡

「暁の超特急」吉岡隆徳が盛岡で講習会

昭和13年8月7日の岩手日報より。 「暁の超特急」として短距離競技でベルリンオリンピックにも出場した吉岡隆徳が8月6日に盛岡に来て、岩手県体育協会主催で盛岡高等女学校を会場に4日間にわたって講習会を行うという。 冒頭、吉岡は「百見は一聞に如かず、私の申し上げること、やることをただ聞いたり見たりして帰…
厚生省「戦時でもあるし性病予防対策に診療所を!」→盛岡市では…(昭和13年4月20日) a盛岡・岩手郡・紫波郡

厚生省「戦時でもあるし性病予防対策に診療所を!」→盛岡市では…(昭和13年4月20日)

昭和13年4月20日の岩手日報より。 厚生省は、岩手県を通じて「戦時疾病に備え花柳病予防の診療所を設置するように」と、盛岡市に要請してきたのだという。 これに対し、盛岡市では内丸の診療所を拡張設備することで対応することにしたようである。 そこで、診療所の裏手の県経済部長官舎を明け渡してほしいと県に交…
戦前期の松屋デパートのフロア構成? a盛岡・岩手郡・紫波郡

戦前期の松屋デパートのフロア構成?

昭和13年4月20日の岩手日報の広告より。 「戦捷お花見大売出し」という松屋デパートの広告なのだが、この時期だと戦時協力色を打ち出さないと娯楽も商売もやりにくかったのだろうか。 また、松屋デパートの各階の案内?と思われる意匠となっている。 地下ではモロゾフのチョコレートなんて売ってたんだね。 &nb…
盛岡~日詰のバスを木炭自動車に改造 a盛岡・岩手郡・紫波郡

盛岡~日詰のバスを木炭自動車に改造

昭和13年3月7日の岩手日報より。 日中戦争も泥沼化の様相を呈し「ガソリンの一滴は血の一滴」の時代になっていた。 それで東京市のバスの半分はすでに木炭バスに改造され、盛岡~日詰のバスを経営する盛岡市内丸の佐藤自動車店でも、1台を木炭自動車に改造する計画であるという。 また、繋温泉に行くバスも木炭車に…
北海道庁長官に栄転した石黒知事を祝う県青年学校教員養成所生徒の血書文 a盛岡・岩手郡・紫波郡

北海道庁長官に栄転した石黒知事を祝う県青年学校教員養成所生徒の血書文

昭和12年6月10日の岩手日報より。 当時、県知事は官選であり、内務省の官僚であったから、数年で別の任地に転出するのが普通であった。 現在でいう県警察本部長のようなものであると考えれば丁度いいだろう。 そのような中でも、第18代石黒英彦知事は、昭和6年12月18日に奈良県知事から転任し、以降昭和12…
盛岡・衆楽座で松竹映画「浪華悲歌」封切! a盛岡・岩手郡・紫波郡

盛岡・衆楽座で松竹映画「浪華悲歌」封切!

昭和12年6月10日の岩手日報より。 盛岡の衆楽座で松竹映画「浪華悲歌」を封切。 監督は溝口健二で主演は山田五十鈴。 Wikipedia日本語版の独立項目となっており、キネマ旬報でも昭和12年の映画ベストテンに入っている。   ちなみに、衆楽座は後年、洋画専門館「国民劇場」(国劇)となって…
貧しい傷痍軍人に対し授産の養鶏講習 a盛岡・岩手郡・紫波郡

貧しい傷痍軍人に対し授産の養鶏講習

昭和12年6月9日の岩手日報より。 支那事変で戦争が発生すれば傷痍軍人が発生する。 傷痍軍人を一生職もなく遊ばせておくほどの国力は日本にはなかった。 だから何かをして働いてもらわないといけない。 それで、盛岡連隊区司令部職業補導部では、名誉の戦傷を受け貧困に陥っている家庭の為に、6月15日~21日に…
「雫石アネコ」の田植えを見物に行こう a盛岡・岩手郡・紫波郡

「雫石アネコ」の田植えを見物に行こう

昭和12年6月10日の岩手日報より。 見出しは「色とりどり雫石名物 美しの早乙女が泥田に描く詩情」。 令和になった今でも道の駅の名前になっているなど、雫石町の観光資源となっている「雫石あねっこ」であるが、それは戦前からだったようである。 岩手日報社により、雫石アネコの見物団が組織され、川口村長、盛岡…