燃料代の高騰で盛岡市内の銭湯の休業が相次ぐ(昭和15年1月14日)

昭和15年1月16日の岩手日報より。

盛岡市内の銭湯は、燃料代の高騰で休業が相次いでいたのだという。
「自宅に風呂があるのが当たり前」という時代ではない。
風呂に入りたければ銭湯に行くというのが当たり前の時代だった。

盛岡市の中心部である菜園には460戸の家があったが、「南部浴場」が休業していたので、大沢川原の福泉湯まで行くことになるわけだが、非常に混雑してお湯も汚くなる一方であったという。

菜園だけではなく盛岡市内は悉くこれと同じ、あるいはこれ以上の実情であったという。

これは盛岡市議会でも問題となることになった。

盛岡市議は「湯屋で入浴料金の値上げを警察に陳情したというが拒否されたとのこと。物価くぎ付け主義から許可はできないだろう。燃料は公定価格で手に入らないのだから、これが適正にできなければ湯屋だってやっていけないだろう。だからと言って湯屋に助成金を出すわけにもいかないし、市会で知恵を聞きたいと思う」

最初から補助金を出すわけにはいかない、という前提に立っているというあたりがもう・・

 


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