a盛岡・岩手郡・紫波郡 1 3月 1930 内丸通りで絵を描く人(S5.3.1岩手日報) 昭和5年(1930年)3月1日の岩手日報には、「季節を描く人」と題された印象的な写真記事が掲載された。 写っているのは、盛岡市中心部の内丸通りにて、冬の街並みを前にイーゼルを立てて絵筆を握る画家の姿。手前にはスケッチ道具が置かれ、雪を踏みしめるように立つその姿は、まるで冬の空気をキャンバスに封じ込め… 続きを読む
a盛岡・岩手郡・紫波郡 1 3月 1930 盛岡の内丸通りで絵を描く人(S5.3.1岩手日報) 昭和5年(1930年)3月1日の岩手日報には、「季節を描く人」と題された印象的な写真記事が掲載された。 写っているのは、盛岡市中心部の内丸通りにて、冬の街並みを前にイーゼルを立てて絵筆を握る画家の姿。手前にはスケッチ道具が置かれ、雪を踏みしめるように立つその姿は、まるで冬の空気をキャンバスに封じ込め… 続きを読む
i一関・西磐井郡 1 3月 1930 西磐井郡老松村から少年航空兵(S5.3.1岩手日報) 昭和5年、岩手県内では海軍志願兵に対する徴募検査が各地で行われていた。そのうち西磐井郡では、一関小学校を会場として検査が実施され、多くの若者が海軍各部門への志願に臨んだ。 この検査で、当時の西磐井郡老松村(現在の一関市花泉町)出身の中村一男君が、少年航空兵に合格したことが報じられている。 少年航空兵… 続きを読む
h水沢・江刺・胆沢郡 1 3月 1930 水沢区裁判所で猫を失火罪で訴える珍無類な裁判(S5.3.1岩手日報) 昭和5年3月1日の『岩手日報』には、裁判所で繰り広げられた少し風変わりな一幕が紹介されている。 水沢区検事局から「失火罪」に問われたのは、江刺郡愛宕村(現在の奥州市)に暮らす当時33歳の女性だった。検察は略式命令として罰金20円を科したが、これに納得できなかった女性は、正式裁判を求めて異議を申し立て… 続きを読む
a盛岡・岩手郡・紫波郡 1 3月 1930 星チェーンストア岩手・青森県連合大会を開催します(S5.3.1岩手日報) 昭和5年3月1日の岩手日報には、ある注目すべき告知が広告欄に掲載されていた。 それは、「岩手・青森県連合星チェーンストア大会」の開催告知である。会場は盛岡市の県公会堂、日程は昭和5年(1930年)3月5日 午前10時とされている。 この「星チェーンストア」とは、あの星製薬が展開した、日本で最初期の本… 続きを読む
l全県 1 3月 1930 岩手県の新生児死亡率は「ベラボーに高率」(S5.3.1岩手日報) 昭和5年3月1日の岩手日報より。 記事によると、当時の岩手県では嬰児(乳児)死亡率が他府県に比べて「ベラボーに高率」とされ、深刻な問題として県当局が受け止めていた。具体的な統計数字は掲載されていないものの、その表現から事態の切迫感が伝わってくる。 これに対して岩手県の社会課は、乳児の死亡を防ぐための… 続きを読む
m県外・参考 1 3月 1930 函館で不敬事件発生。内容は極秘(S5.3.1岩手日報) 昭和5年3月1日の岩手日報によれば、函館市で不敬事件が発生し、関係者が拘束された。 事件は、函館地方裁判所の令状に基づき、潮見刑務所支所で取調べが行われたとされているが、その内容は「極秘」とされており、一切が伏せられている。罪名として「不敬罪」が示されているのみで、具体的にどのような発言や行動が問題… 続きを読む
a盛岡・岩手郡・紫波郡 1 3月 1930 選挙違反の捜査は医師やレントゲン写真まで(S5.3.1岩手日報) 昭和5年の岩手県議会議員選挙をめぐり、盛岡地方裁判所検事局は大規模かつ徹底的な選挙違反捜査を展開していた。 この日報じられたのは、その取り調べが医療の領域にまで及んだという事実である。容疑の一つに「病気を装っていたのではないか」という疑惑が浮上し、検察はその裏付けとして病院関係者を聴取したのみならず… 続きを読む
m県外・参考 1 3月 1930 原敬を暗殺した大塚駅転轍手の家族のその後(S5.3.1岩手日報) 大正10年11月4日、日本の総理大臣・原敬が東京の大塚駅で刺殺された。犯人は当時24歳の鉄道省転轍手・中岡艮一であり、裁判の結果、無期懲役の判決を受けた。 それから9年後の昭和5年3月1日、岩手日報には服役中の艮一の出所が近いという報道が掲載された。その記事では、東京・大塚駅近くで支那そば屋を営む艮… 続きを読む
a盛岡・岩手郡・紫波郡 1 3月 1930 盛岡・紀年館では日活「修羅城」「父」公開(S5.3.1岩手日報) 昭和5年3月1日の岩手日報より。 この日の盛岡「紀年館」の広告には、日活配給の2本の映画――『修羅城』と『父』の上映が告知されていた。 『修羅城 水星篇・火星篇』(1929年10月1日公開)は、池田富保が原作・脚本・監督を務めた、日活太秦撮影所によるオールスター時代劇。18巻・無声・モノクロ・上映時… 続きを読む
d宮古・下閉伊郡 1 3月 1930 宮古ではカツオ漁船が全滅の危機(S5.3.1岩手日報) 昭和5年(1930年)3月1日の『岩手日報』から、今では信じがたいような記事が掲載されていた。見出しには「カツヲ不漁から廃業者続出 宮古港に鰹船絶滅か」とある。 令和の現在では、宮古港はサンマやタラなど北の魚で知られる存在であり、「カツオ」と聞けば高知や鹿児島・枕崎といった南国のイメージが先に立つだ… 続きを読む
l全県 1 3月 1930 少年航空兵に県内でも相応な数が応募(昭和5年3月1日) この年から、海軍では新たに「少年航空兵」の募集を始めることとなった。 「少年航空兵」とは、年少のうちから選抜・教育され、将来の海軍航空隊員として育成される制度である。身体的・精神的に健全で、かつ将来的に飛行機乗りや航空技術者としての資質を持つ者が対象とされた。 横須賀鎮守府管内での採用枠は40名とご… 続きを読む
a盛岡・岩手郡・紫波郡 1 3月 1930 盛岡に「航空少年団」(S5.3.1岩手日報) 昭和5年3月1日の岩手日報より。 昭和初期、盛岡には伊東左内という飛行家がいた。 当時の陸軍の根拠地であった観武ヶ原(現在の盛岡市みたけ一帯)には、彼が自費で設けた「伊東飛行場」が存在していたという。個人で飛行場を持っていたという点で、当時としては相当な情熱と財力が感じられる。 (詳細は以下のブログ… 続きを読む
a盛岡・岩手郡・紫波郡 1 3月 1930 盛岡の八幡町遊郭では娼妓にアンケート取って改革します!(S5.3.1岩手日報) 昭和5年3月1日の岩手日報には、盛岡市八幡町の貸座敷組合(遊郭)において、時代に即した改革が実施されることが報じられている。 記事によれば、貸座敷組合では、当時約80名にのぼる娼妓に対しアンケートを実施。その結果を踏まえて、以下のような改革案が採用された。 勘定書は仲居に持たせることとし、娼妓の手当… 続きを読む
h水沢・江刺・胆沢郡 1 3月 1930 トラホームは「虎眼」?(S5.3.1岩手日報) 昭和5年(1930年)3月1日の『岩手日報』には、今ではあまり見かけない病名が登場する。それが「虎眼(とらめ)」、すなわちトラホームである。 記事によれば、水沢町(現・奥州市)では3月4日、徴兵年齢に達した壮丁者たちに対し、虎眼の検診が行われるという。 トラホームとは、クラミジア属の細菌によって引き… 続きを読む