鉄道・軌道

記者が古参機「8620型」に同乗して山田線を取材 a盛岡・岩手郡・紫波郡

記者が古参機「8620型」に同乗して山田線を取材

昭和16年11月28日の岩手日報より。 「国防国家の運勢は鉄道事故の発生によって支障をきたす・・・」という書き出しで始まっているが、鉄道の機関士の仕事がどのようになっているかを取材すべく、記者が機関車に同乗して取材することになったようである。 記事によれば「支線にのみ使用されているという八六二〇型機…
鉄道省「不要不急の旅行は止めましょう!…でも健康の為に徒歩旅行はしましょう」(昭和14年8月9日) m県外・参考

鉄道省「不要不急の旅行は止めましょう!…でも健康の為に徒歩旅行はしましょう」(昭和14年8月9日)

昭和14年8月11日の岩手日報より。 かねて、鉄道省では「不要不急の旅行は止めましょう!」と呼び掛けてきた。 それは、軍需輸送の為に貨物を優先するためである。 ・・・が、運動をしないことで青年たちの健康に差し障っている事も問題とされていたようである。 それで、「青年徒歩旅行コース」として全国に30か…
黒沢尻(北上)の踏切の自殺は徴兵検査に不合格を悲観?(昭和14年7月19日) f花巻・稗貫郡

黒沢尻(北上)の踏切の自殺は徴兵検査に不合格を悲観?(昭和14年7月19日)

昭和14年7月21日の岩手日報より。 黒沢尻町(現:北上市)の黒沢尻中学校前の踏切で、列車が驀進中に白面の青年が飛び込み自殺したのだという。 調べるとそれは稗貫郡宮野目村(現:花巻市宮野目)の21歳の洗濯店外交員で、平常通り店から外交に出たまま行方が分からなくなっていたという。 先日の徴兵検査に不合…
北福岡~荒屋新町、沼宮内~葛巻の省営バス設備工事を仙鉄局長が視察(昭和14年7月18日) a盛岡・岩手郡・紫波郡

北福岡~荒屋新町、沼宮内~葛巻の省営バス設備工事を仙鉄局長が視察(昭和14年7月18日)

昭和14年7月19日の岩手日報より。 仙台鉄道局長と自動車課長は、7月18日午後に盛岡駅に到着し、建設中の省営バス(国鉄バス)の設備を視察する。 予定としては19日に沼宮内~葛巻間、21日に北福岡~荒屋新町間。 道路工事は県が行っており、自動車駅や車庫の工事は盛岡保線区で行っており、11月4日の竣工…
岩手軽便鉄道の買収額は162万7000円(昭和11年10月31日) e釜石・遠野・上閉伊郡

岩手軽便鉄道の買収額は162万7000円(昭和11年10月31日)

昭和11年11月1日の岩手日報より。 釜石線の花巻から足ヶ瀬までは、もともとは岩手軽便鉄道であり、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」のモデルになった路線でもある。 戦前に、ナローゲージのまま鉄道省に買収されて「釜石西線」になるのだが、その時の買収額は1,627,000円であったと言う。 後は、前田鉄道大臣の…
花巻駅付近の人身事故は二高生の心中(昭和7年7月1日) f花巻・稗貫郡

花巻駅付近の人身事故は二高生の心中(昭和7年7月1日)

昭和7年7月3日の読売新聞より。 7月1日の夜、東北本線の花巻付近で男女が轢死する人身事故があった。 どうやら遺留品を見てみると、二高(旧制。現在の東北大学教養部)の生徒とその恋人らしい。 仙台からも二高の生徒主事がやってきて確認に来たところ「間違いない」ということになった。 ところが、その二高生の…
八戸線が全通し久慈で開通式を盛大に挙行(昭和5年3月27日) c久慈・九戸郡

八戸線が全通し久慈で開通式を盛大に挙行(昭和5年3月27日)

昭和5年3月28日の岩手日報より。 八戸線の陸中八木~久慈間が3月27日に開通し、これでいよいよ八戸線は全通した。 久慈小学校では、岩手県側と青森県側の主だった人が出席して全通を喜んだ。 岩手県側 知事代理 県内務部長 第3旅団長 盛岡連隊区司令官 工兵第8大隊長 盛岡地方裁判所長 盛岡地方検事局検…
苦学の夢に敗れ貨物列車に飛び乗って帰郷(昭和4年9月4日) g北上・和賀郡

苦学の夢に敗れ貨物列車に飛び乗って帰郷(昭和4年9月4日)

昭和4年9月5日の岩手日報より。 9月4日の明け方、黒沢尻駅に到着した盛岡行きの貨物列車の連結に、17歳から18歳の青年がいたので、黒沢尻駅員がそれを派出所に連れて行った。 そこで調べたところでは、沿岸は田老村の出身の18歳の青年であったと言う。 苦学するために上京したものの、理想と現実とはあまりに…
山田線の宮古〜山田の駅をどこに置くかの会議(昭和3年8月29日) d宮古・下閉伊郡

山田線の宮古〜山田の駅をどこに置くかの会議(昭和3年8月29日)

昭和3年9月1日の岩手日報より。 当時、山田線は盛岡から上米内しか開通していなかった。 しかし、「山田線」と言う路線名にある通り、いずれは山田町を通って、釜石まで開業する予定ではあった。 この時点では、区界までは開通が予定されており、区界から宮古の間は、7カ所の駅が開設される予定であった。 では、宮…
サンマの季節の貨物列車 d宮古・下閉伊郡

サンマの季節の貨物列車

微妙に岩手のニュースではないニュース。 昭和2年10月8日の読売新聞より。 茨城県大洗のさんま偵察船「茨城丸」は、岩手県の宮古沖にサンマの大群を発見し、それを無線で大洗の漁民に伝えた結果、大洗の漁民は近年に無い大漁を記録することに。 そうなると、大消費地である東京に運ぶ計画を立てなければならないとい…
盛岡駅の入営兵見送りを1人あたり20人までに制限(昭和2年1月7日) a盛岡・岩手郡・紫波郡

盛岡駅の入営兵見送りを1人あたり20人までに制限(昭和2年1月7日)

昭和2年1月7日の岩手日報より。 例年、徴兵で入営する際にはお見送りの人で盛岡駅のホームがごった返していたようで危険極まりない状態だったようである。 それで、盛岡駅では入営者が最も多いことが予想される8日の9:23と11:42発の急行列車は、入営者1名につき20名までしか入場券を売らないことにしたと…
貨車の連結手は危険な仕事だった(昭和2年1月6日) a盛岡・岩手郡・紫波郡

貨車の連結手は危険な仕事だった(昭和2年1月6日)

昭和2年1月8日の岩手日報より。 盛岡駅北側の貨物列車入換線で、貨車連結中の19歳の連結手は10両編成の貨車に飛び乗ろうとしたら、「寒気の為に」靴を滑らせて線路上に転倒し、悪いことにその貨車に引かれて両肩と顔面に重傷を負い人事不省で岩手病院に収容されたのだという。 このように、貨車の連結は特に危険な…