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炭焼きしか知らない山の娘は親の死で孤児となり…(昭和10年3月1日) i一関・西磐井郡

炭焼きしか知らない山の娘は親の死で孤児となり…(昭和10年3月1日)

昭和10年3月3日の岩手日報より。 3月1日の17時半ごろ、一関警察署に14歳から15歳の女の子がきた。 曰く「私をどこかに世話してください」と。 この女の子の本籍地は福島県のようであるが、父は炭焼きをして山から山を渡り歩き、数年前から東磐井郡大津保村の津谷川でこもって炭焼きをしていた。 しかし、昭…
稗貫郡湯口村で県内初の村立病院(昭和10年2月27日) f花巻・稗貫郡

稗貫郡湯口村で県内初の村立病院(昭和10年2月27日)

昭和10年3月1日の岩手日報より。 稗貫郡湯口村では、村立病院を計画しており、2月27日の村議会で満場一致で決定された。 予算総額は7300円で、300円は用地日、5000円を建設費、2000円は設備費で、専属医師1名を置き、他に花巻共立病院や組合病院と協定して、毎日1回か2回、専門医の出張を求める…
二戸郡で犬が次々と謎の病気で死ぬ(昭和9年9月1日) b二戸・二戸郡

二戸郡で犬が次々と謎の病気で死ぬ(昭和9年9月1日)

昭和9年9月1日の岩手日報より。 福岡町を中心に、二戸郡の各村一帯で犬の病気が流行して、5〜6日の短期間で倒れて死ぬと言う恐ろしい状態となっていた。 獣医に聞いても、どのような病気であるかわからないと言う。ただ、人間で言えば腸チフスのようなもので、いちどこれにかかってしまうと、ハクタレルで死んでしま…
あまりの凶作に犬猫まで殺して食べることに e釜石・遠野・上閉伊郡

あまりの凶作に犬猫まで殺して食べることに

昭和9年は天候不順により凶作の年となった。 どこかの村では、楢の実を食べて露命をつないでいたが、ついにそれも食べ尽くし、犬や猫まで殺して食べることにしたのだという。 この情報を聞いた県では、救済策を講じることになった。 ちなみに、小学校の児童は給食で命をつないでいるという。  …
三陸大津波に対する東京での動向 e釜石・遠野・上閉伊郡

三陸大津波に対する東京での動向

昭和8年3月3日に三陸大津波が発生、東北地方で甚大な被害が発生する。 翌3月4日の読売新聞では、むしろ宮城県での被害を大きく報じている。 見出しは以下のようになっている。 惨!生地獄の三陸 震水害地の実地踏査記 宮城県 セメントの空樽に納棺 涙で形ばかりの手向 右往左往哀れ罹災者群 から桑村地方の惨…
釜石沖にクラゲの大群 e釜石・遠野・上閉伊郡

釜石沖にクラゲの大群

昭和9年2月11日のよみうり少年新聞より。 「岩手県釜石沖では~」という書き出しで始まっているこの記事は、この近辺で漁が思わしくないことを解説している。 岩手県水産試験所で調査したところ、これは数十年来見なかったクラゲの大漁浮遊であることが判明したという。 記事にいわく「まるで無数のパラシュートが潮…
肴町の永卯でスペシアルセール(昭和8年11月2日) a盛岡・岩手郡・紫波郡

肴町の永卯でスペシアルセール(昭和8年11月2日)

昭和8年11月2日の岩手日報より。 盛岡の中心街・肴町の永卯ではスペシャルセールをするという。   この永卯、この記事を書いている令和4年現在でも肴町でアクセサリーショップとして生業中であるが、この当時はファッションデパートとしての役割であったようだ。     &nbs…
昭和初期は疾病に関するプライバシーなど無かった i一関・西磐井郡

昭和初期は疾病に関するプライバシーなど無かった

今でこそ、病気に関する情報はプライバシーとして守られているが、昔は全然そんな概念などなかった。 有効な治療法が存在しなかった時代は、せめて「どこの家で発生したか」知ることで、感染を防ぐという需要はあったのかも知れない。 2020年からのコロナ禍においても、「感染者のプライバシーの為に住所は公表しない…
愛国婦人会長「岩手支部の成績は大変よろしいです」(昭和7年10月31日) a盛岡・岩手郡・紫波郡

愛国婦人会長「岩手支部の成績は大変よろしいです」(昭和7年10月31日)

昭和7年10月31日の岩手日報より。 愛国婦人会長の本野久子は、事務総長等を引き連れて石黒知事夫人の出迎えを受けて、10月31日12時18分着の列車で盛岡に来た。 14時からの岩手支部協議会に臨んだ本野会長は「石黒知事がよくやってくださるので、岩手支部の成績は誠によろしゅうございます。本部員一同感謝…
石黒知事が県北の凶作地を視察(昭和7年1月10日) b二戸・二戸郡

石黒知事が県北の凶作地を視察(昭和7年1月10日)

昭和7年1月10日の岩手日報より。 当時の石黒英彦知事は、県北の凶作地を視察して歩くことにしたのである。 知事は、二戸警察署長の案内で、馬橇に乗って小鳥谷村の軽井沢部落に差し掛かった。 谷底にあるみすぼらしい一軒家に「誰かいるかね」と声をかけたが返事がない。 それでもに二戸署長の案内で奥に入ると、中…
中華民国の大水害に岩手県下でも義援金 l全県

中華民国の大水害に岩手県下でも義援金

昭和6年9月11日の岩手日報より。 1931年の中国における大水害は、Wikipedia日本語版にも項目が立っているほどである。 このことは当時の岩手県内でも話題になっており、岩手県社会課では1口1円以上で、9月25日まで義捐金を募ることとした。 岩手県庁だけではなく、愛国婦人会岩手県支部でも同様に…
水沢の牛乳搾取業者(原文ママ)が安上がりな消毒殺菌装置を開発 h水沢・江刺・胆沢郡

水沢の牛乳搾取業者(原文ママ)が安上がりな消毒殺菌装置を開発

昭和6年9月11日の岩手日報より。 胆沢郡水沢町の牛乳搾取業者(原文ママ)が、従来の汽火熱式の牛乳消毒殺菌器に替えて、昔のかまどを応用した安上がりな殺菌器を発明したのだという。 汽火熱式の殺菌器は300円かかるが、かまど式の殺菌器であれば、3斗で150円程度だという。 そして燃料も半減できるのだとい…