岩手では「リンゴ台風」となった第二室戸台風(S36.9.18岩手日報)

【昭和の記憶】1961年9月18日、岩手を襲った「リンゴ台風」の衝撃

〜収穫間際の悪夢。当時の岩手日報が語る、未曾有の農業被害〜

昭和36年(1961年)9月18日。その日の岩手日報の一面は、絶望的な光景を映し出していました。

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「第二室戸台風(台風18号)」は、岩手県民にとって忘れられない「リンゴ台風」として歴史に刻まれています。

手元にある当時の紙面を開くと、そこには豊作を目前にしてすべてを失った農家の悲痛な叫びが、インクの匂いと共に蘇ってきます。


見出しが躍る「リンゴ、半分が落果」の惨状

紙面中央に掲載された写真は、まさに「残酷」の一言です。泥まみれになり、地面を埋め尽くしたリンゴ。
それを力なく拾い集める農家の姿。記事には、以下のような驚愕の数字が並んでいます。

  • 🍎 リンゴ被害: 全体の約半分が落果。損害額は当時の金額で11億円
  • 🌾 水稲被害: 2万5千ヘクタールが倒伏。
  • 🌊 水産被害: カキ養殖施設などに7億9千万円の打撃。

「豊作の予想がフイに」――その一行に、一年間手塩にかけて育ててきた農家の皆さんの無念が凝縮されています。

「迷走」が生んだ巨大な爪痕

記事の左端には「進路判断迷わせた大きさ」という記述があります。
当時の気象予報技術では予測しきれなかった台風の急激な変化と、その圧倒的な規模が、被害をより甚大なものにしたことが伺えます。

今の「岩手のリンゴ」に繋がる歴史

この大惨事から、岩手の農業は不屈の精神で立ち上がりました。
防風林の整備や、災害に強い品種への改良など、現在の美味しい岩手リンゴがあるのは、昭和36年のこの苦難を乗り越えた先人たちの努力の結果に他なりません。
古い新聞記事は、単なる記録ではなく、私たちが今享受している豊かさの「ルーツ」を教えてくれている気がします。

資料提供:昭和36年9月18日発行 岩手日報より引用


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