久慈少女行方不明・殺害事件(S45.6.4)

この事件は、久慈市で発生した8歳の少女が行方不明となり、後に他殺体で発見された未解決事件です。昭和45年6月4日の午後、少女は豆腐を買いに自宅を出たまま戻らず、母親が午後10時45分頃に警察に届け出ました。翌日から大規模な捜索が行われましたが、手がかりは見つかりませんでした。同日午前8時20分頃、少女が持っていた買い物かごと現金60円が自宅裏の豚小屋で発見されましたが、本人の行方は依然として不明でした。

事件発生から約20日後の6月25日、少女の遺体が自宅隣にある青果業者の便所で発見されました。発見時、遺体はすでに腐敗が進んでおり、行方不明当時と同じ服装をしていました。外傷は見つかりませんでしたが、頭部に圧迫の痕跡があり、捜査本部はただちに殺人事件と断定しました。解剖の結果、少女は行方不明直後に死亡していたとみられ、外部からのいたずらの痕跡や明確な致命傷は確認されませんでしたが、皮下出血や頭部の異常が見られました。

捜査は、犯人が少女と面識のある人物か、あるいは変質者による犯行ではないかという見方で進められ、聞き込み調査や目撃者の捜索が行われましたが、決定的な手がかりは得られませんでした。事件が発生した地域は市の中心部で、少女の買い物かごが発見された場所や遺体が発見された場所はいずれも近くにありました。さらに、事件発生の直後に便所が調べられた際には遺体は見つかっておらず、犯人が後に遺体を移動させた可能性が考えられました。

事件解決のために、少女の自宅で家宅捜査が行われ、ルミノール反応や少女と母親のものとみられる毛髪が発見されましたが、決定的な証拠には至りませんでした。事件は一年を経過し、未解決のままであり、解決の糸口が見つからない限り、迷宮入りの可能性も出てきています。


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