特急はつかり脱線事故(S45.8.12)

昭和45年8月12日深夜、東北本線尻内駅(現八戸駅)構内で、特急「はつかり2号」が脱線・転覆する事故が発生しました。この列車には約700人の帰省客が乗車しており、20人が軽傷を負いましたが、駅構内で減速していたため、甚大な被害は避けられました。事故の影響で列車ダイヤが大幅に乱れましたが、翌日には復旧しました。

事故は上野発青森行きの特急列車が尻内駅の八十九号ポイントを通過中に、5両目が脱線し、その後、4両目から7両目までが相次いで脱線・転覆しました。この結果、60人が乗車していた10号車の乗客が特に被害を受け、1人が頭部を強く打ち、20人が軽傷を負いました。負傷者は八戸日赤病院などに搬送されました。

事故の原因は、ポイント装置が誤作動し、電磁石を利用したポイントの切り替えが「定位」から「反位」に変わったためとされています。調査の結果、装置の電源ケーブルが腐食し、ショートしたことが判明しました。これによりポイントが誤って動作したと結論付けられました。この事故を受け、国鉄は全国の駅での電動ポイント装置の総点検を実施しました。


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