大船渡高校が春の甲子園でベスト4に進出(S59.4.1)
1984年4月1日
2025年6月29日
昭和59年、大船渡高校が岩手県勢として初めて春夏連続で甲子園大会に出場したことが、県高校野球界の最大の話題となった。大船渡は前年秋の東北大会で初優勝し、その実績を評価されて第56回選抜大会に初出場。準優勝の金足農(秋田)とともに東北から選抜された。大船渡は選抜で快進撃を見せ、初戦の多々良学園(山口)に4-0、続く日大三島(静岡)にも8-1で快勝。準々決勝では明徳義塾(高知)を金野正志投手の力投と今野の適時打で1-0と下し、県勢初の準決勝に進出した。
準決勝では岩倉(東京)と対戦し、試合を優位に進めながらも、最終回にサヨナラ本塁打を浴びて2-1で敗退。県勢および東北勢として初の決勝進出はならなかったが、ベスト4入りは「やればできる」と県内に大きな感動と刺激を与えた。
夏の県大会では有力校が早々に敗退した中、大船渡は故障明けの金野を擁しながら勝ち進んだ。準々決勝の盛岡商戦では苦戦を強いられたが、準決勝の福岡戦は7-0で快勝、決勝では一関商工に対し六回に6点を挙げて勝負を決し、春夏連続での甲子園出場を果たした。
しかし、夏の甲子園本大会では初戦の長浜(滋賀)に4-3で惜敗し、春の勢いを再現することはできなかった。