県立中央病院が上田に移転し診療開始(S62.3.6)

県立中央病院と盛岡赤十字病院が昭和62年に相次いで移転・新築したという内容である。県立中央病院は老朽化と狭あい化のため、盛岡市上田一丁目の旧専売公社跡地に新築され、2月に落成、3月6日から外来診療を開始した。建物は旧病院の約2.9倍の規模となり、病床も730床に増え、最新の磁気共鳴CTや腎結石破砕装置、X線画像解析装置などを導入した。成人病対策のための臓器別診療センターや地域医療研修センターも新設され、ICUやCCU、無菌室、人間ドックなども充実した。地域医療部の設置によって県立・市町村立病院への医師派遣にも対応する体制が整えられた。

一方、盛岡赤十字病院も手狭さと周辺環境悪化のため、紫波郡都南村三本柳に移転し、同年12月1日に診療を開始した。総事業費は65億円で、敷地は旧病院の約15倍、新病棟は鉄筋コンクリート5階建てで病床は492床に増加した。県内で初めてPICU(周産期集中医療施設)を導入し、NICUと合わせて母子医療を強化したほか、救急部門も拡充され、救急ベッドは5床から32床に増え、医師や看護師、薬剤師、技師が常時待機する体制となった。さらに高齢化に対応したデイケアやショートステイなどの福祉活動も展開し、地域に開かれた病院としての役割も果たしている。


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