集中豪雨で県南に被害(S63.8.28)

昭和63年8月28日から4日間にわたり県南地方を襲った集中豪雨により、総被害額は約350億円に達し、昭和56年の台風15号に次ぐ大災害となった。主な被害は、土木施設182億円、農地・農業用施設78億円、林業関係66億円、農作物11億円、鉄道関係6億円、住家1.5億円などで、特に胆沢郡金ケ崎町が最も大きな被害を受けた(約133億円)。

記録的な雨量を記録し、県内54市町村に被害が発生。道路・河川・橋の損壊、土砂崩れ、住家の浸水などが相次いだ。農作物にも深刻な影響があり、約3,178haの水田が冠水した。金ケ崎町では千貫石ため池が決壊寸前となり、約700人が避難した。

8月23日には北上市で貨物列車が脱線転覆し、交通が混乱。県は9月6日に政府に激甚災害の適用と早期復旧支援を要請し、10月25日に正式に激甚災害に指定された。国や県は復旧のための補助金を交付し、各自治体も税の減免や災害見舞金の支給を行った。

被害の要因には記録的な豪雨だけでなく、森林伐採による山の保水機能の低下が指摘されており、災害の防止策として自然環境の保護が重要な課題として浮上した。


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