いわてピア‘85開幕(S60.8.10)
1985年8月10日
2025年5月18日
岩手郡滝沢村砂込に建設された「岩手産業文化センター」は、昭和60年7月に完成した多目的催事施設で、最大9,000人を収容可能な東日本最大規模の会場である。建設は第8回全日本ホルスタイン共進会の開催決定を契機に始まり、総事業費43億円を投じて昭和58年8月に着工、2年後に竣工した。施設は八角形の屋根を持つ鉄筋2階建ての本館と平屋の展示場で構成され、盛岡市中心部から約15kmの農業研究施設が集積する地域に位置する。アリーナは可動式座席やせり上舞台を備え、スポーツや展示会、音楽会など幅広い用途に対応する。
開館記念として「いわてピア‘85」が開催され、26万人超の来場者を記録。地元産業や未来構想を展示するパビリオンが建設され、岩手の発展と意気込みを内外に示した。また、全日本ホルスタイン共進会では全国から選ばれた優良牛300頭が出品され、岩手からも38頭が参加し名誉賞を獲得するなど成果を上げた。
昭和60年度の利用状況では、アリーナ19件・72万人超、会議室11件・517人の利用があり、使用料収入は約4,500万円、予算は当初9,100万円から8,100万円に修正された。翌年度も産業系イベントの利用が増加傾向にあり、センターは地域拠点として順調な滑り出しを見せている。