昭和00年代

宮古随一の豪邸「対鏡閣」が身売り(昭和4年8月28日) d宮古・下閉伊郡

宮古随一の豪邸「対鏡閣」が身売り(昭和4年8月28日)

昭和4年9月1日の岩手日報より。 山田線の建設や宮古港の築港にも尽力した下閉伊郡きっての富豪・菊池長右衛門の別邸であった豪邸「対鏡閣」が身売りされることとなり、8月28日に宅地の2500坪、附属山林で2400坪が宮古区裁判所の登記所にて手続きが行われた。 この対鏡閣の由来は、「平民宰相」と言われた時…
すべての自動車に赤と青の信号を(昭和3年9月5日) a盛岡・岩手郡・紫波郡

すべての自動車に赤と青の信号を(昭和3年9月5日)

昭和3年9月5日の岩手日報より。 この時期、自動車はどんどん増えていったようだ。 この頃は、交差点等で曲がるときは運転手が助手が手で合図をするーーーつまり、今で言う自転車の手信号のように動作していたようである。 しかし、明るいうちであればそれで良いとしても、夜になると全く見えなくなるわけで、この年は…
陸軍特別大演習の日程が決定(昭和3年9月4日) a盛岡・岩手郡・紫波郡

陸軍特別大演習の日程が決定(昭和3年9月4日)

昭和3年9月4日の岩手日報より。 陸軍特別大演習は、今年は盛岡でやることが決まってはいたが正式な日程は決まっていなかった。 それが、以下のように決まったのである。 第1日:10月6日 花巻地方 第2日:10月7日 日詰地方 第3日:10月8日 盛岡地方 また、組分けは以下の通りであったと言う。 南軍…
歩兵第31連隊油川大隊が盛岡入り(昭和3年9月3日) a盛岡・岩手郡・紫波郡

歩兵第31連隊油川大隊が盛岡入り(昭和3年9月3日)

昭和3年9月3日の岩手日報より。 9月4日から二日間施行される、歩騎連合演習のため、康平大31連隊油川大隊と機関銃隊の総員543名が、9月3日の午後1時半に盛岡着の臨時列車で到着した。 そして、新田町の片倉製糸場に本部を置き、兵員は新田町・片原・厨川村の1部民家に泊まることとなった。 写真は、夕顔瀬…
二戸郡では養豚に代わりウサギの飼養が盛んに(昭和3年9月1日) b二戸・二戸郡

二戸郡では養豚に代わりウサギの飼養が盛んに(昭和3年9月1日)

昭和3年9月1日の岩手日報より。 二戸郡では、従来養豚が盛んであって、毎年2000頭程度飼養していた。 ところが、最近は養鶏が奨励され、飼料品が不足となり鶏の需要が多くなり、豚肉が安価となって豚の飼育が減り、これに反してウサギの飼育が盛んになったと言うものである。 奥中山では1人で100頭余りも飼育…
山田線の宮古〜山田の駅をどこに置くかの会議(昭和3年8月29日) d宮古・下閉伊郡

山田線の宮古〜山田の駅をどこに置くかの会議(昭和3年8月29日)

昭和3年9月1日の岩手日報より。 当時、山田線は盛岡から上米内しか開通していなかった。 しかし、「山田線」と言う路線名にある通り、いずれは山田町を通って、釜石まで開業する予定ではあった。 この時点では、区界までは開通が予定されており、区界から宮古の間は、7カ所の駅が開設される予定であった。 では、宮…
全校児童の3分の1を落第させる小学校 d宮古・下閉伊郡

全校児童の3分の1を落第させる小学校

昭和3年4月8日の東京朝日新聞より。 川井村小学校では全校210人の3分の1の70名を成績が悪いといって落第させたら父兄が怒って盛岡の県庁まで押しかけたのだという。 しかし学校側は「成績が悪いんだから仕方がない」の一点張り。   ・・・ところで、山田線はこの時点では上米内までしか開業してい…
サンマの季節の貨物列車 d宮古・下閉伊郡

サンマの季節の貨物列車

微妙に岩手のニュースではないニュース。 昭和2年10月8日の読売新聞より。 茨城県大洗のさんま偵察船「茨城丸」は、岩手県の宮古沖にサンマの大群を発見し、それを無線で大洗の漁民に伝えた結果、大洗の漁民は近年に無い大漁を記録することに。 そうなると、大消費地である東京に運ぶ計画を立てなければならないとい…
平泉・毛越寺で国宝を盗んだまではよかったが、いや良くないが i一関・西磐井郡

平泉・毛越寺で国宝を盗んだまではよかったが、いや良くないが

昭和2年7月14日の東京朝日新聞・読売新聞より。 前年の大正15年9月、平泉・毛越寺から国宝数点が盗み出された。 藤原秀衡納「仏説宝網経」 釈尊直使「乱蛇体」 大原實守作名刀 運慶作仏像「毘沙門天」 玉手箱 これらは合計で当時の価格にして5~60万円相当の者であったという。 それで、岩手県警察部では…
盛岡・内丸座で「広瀬中佐」「幻の賊」「アイアンホース」「勝てば官軍」を公開(昭和2年4月22日) a盛岡・岩手郡・紫波郡

盛岡・内丸座で「広瀬中佐」「幻の賊」「アイアンホース」「勝てば官軍」を公開(昭和2年4月22日)

昭和2年4月22日の岩手日報より。 盛岡の内丸座ではこの22日から何と4本立てで「広瀬中佐」「幻の賊」「アイアンホース」「勝てば官軍」を公開する。 「広瀬中佐」は大正15年6月25日初公開のサイレント映画で製作は松竹蒲田。 「幻の賊」は昭和2年12月1日に松竹蒲田で初公開であるというが(日本映画情報…
盛岡~宮古は冬でも自動車で郵便を運びますよ!(昭和2年1月9日) a盛岡・岩手郡・紫波郡

盛岡~宮古は冬でも自動車で郵便を運びますよ!(昭和2年1月9日)

昭和2年1月9日の岩手日報より。 大正14年以来、盛岡~宮古間の郵便輸送は盛宮自動車によって輸送されるようになった。 しかし冬は積雪の為に運転中止され、郵便物は駄馬によりトコトコ運ばれていたという。 しかし、この冬は万難を排して冬でも自動車で輸送すると逓信局と交渉中である、ということだった。 &nb…
不景気で酒の捨て売り(昭和2年1月8日) f花巻・稗貫郡

不景気で酒の捨て売り(昭和2年1月8日)

昭和2年1月8日の岩手日報より。 いつもであれば正月は酒屋の書き入れ時のはず。 しかしこの年は、金融恐慌であるのに加えて大正天皇の崩御で諒闇という二重苦にあえぎ、全然酒が売れないという状況であった。 また、前年は紫波郡を中心に旱魃であったが、この年も旱魃が予想されるというのでさらに不景気ムードに輪を…