憲法草案を批判してください(S21.3.17新岩手日報)
1946年3月17日
2026年3月6日
Contents
【歴史の深掘り】昭和21年3月17日「憲法草案を批判せよ」という政府の布告

そこには、現代の感覚では少し意外に思える、刺激的な見出しが躍っていました。
「憲法草案批判」
政府から皆さんへお願い
なんと、政府が国民に対して「憲法草案を批判してほしい」と公式に呼びかけているのです。
■ 記事の内容を読み解く
画像の中の、かすれた文字を読み解くと、当時の内閣(幣原喜重郎内閣)がいかに必死に国民の声を求めていたかがわかります。
- 趣旨: 今度の憲法改正案は、日本の将来を左右する重大な問題である。
- 目的: 一部の官僚や政治家だけで決めるのではなく、国民の「真実の考え」を広く聞きたい。
- 方法: ラジオや新聞で発表された草案に対し、良い点・悪い点・希望することを遠慮なく寄せてほしい。
- 宛先: 東京都麹町区霞ヶ関 内閣憲法調査室
※当時の「批判」という言葉は、単なるバッシングではなく、「検討し、判定すること」という建設的なニュアンスが含まれていました。
■ なぜ岩手の地方紙に?
この時代、日本はGHQの占領下にあり、新しい国造りが急ピッチで進められていました。1946年3月6日に「憲法改正草案要綱」が発表された直後、政府はこのように全国の地方紙を使って大規模なパブリックコメント募集を行っていたのです。
岩手の地でも、当時の人々はこの記事を読み、新しい日本の形に思いを馳せていたのかもしれません。
ブログ主の独り言
「お上に逆らうな」という時代から、一気に「批判してくれ」と頼まれる時代へ。当時の国民の戸惑いと、民主主義への第一歩がこの小さな記事に凝縮されている気がします。
今の私たちが憲法について議論する際にも、この「遠慮なく意見を寄せてほしい」という当時の政府の姿勢は、忘れてはならない原点のような気がしますね。
