東北本線青森電化完成(昭和43年10月1日)

IBC「いわてアーカイブの旅」より。

昭和43年10月1日、東北本線が青森まで電化。

東北本線の盛岡―青森間(204.7キロ)は、昭和43年10月1日に複線電化が完成・開業した。これにより明治24年以来77年ぶりに上野―青森間(732.9キロ)が全線電化された。
電化完成にあわせてダイヤ改正が行われ、上野―青森間の特急電車が2往復増発。最高速度120km/h運転が実現し、所要時間は8時間30分へと約2時間短縮された。輸送力の増強により、北海道・東北と首都圏を結ぶ大動脈としての機能が飛躍的に強化された。

電化工事は昭和40年11月24日に起工、総工費は約350億円。青森車両基地や貨物駅の新設、線路の改良、滝沢移転や浅虫付近の曲線改良、高架橋建設など大規模な工事が行われた。途中、集中豪雨や昭和43年5月の十勝沖地震などの災害で線路崩壊や沈下が発生したが、全国からの応援で工事が進められ、8月に南北の線路が接続・通電された。

完成を記念して盛岡駅と青森駅で盛大な記念式典と祝賀列車の出発式が開催された。盛岡では県警音楽隊が演奏する中、森田盛鉄局長、堀合県長、吉岡盛岡市長らが紅白テープをカット。青森では国鉄総裁石田礼助らが出席し、200人以上が参列した。

電化後は旅客・貨物ともに特急・急行列車の増発が行われ、東北初の「月光」型電車も投入された。これらは国鉄第三次長期計画(昭和40〜46年度)の成果として、戦後最大規模のダイヤ改正につながった。


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