駒ヶ岳が噴火(S45.9.18)
1970年9月18日
2025年7月21日
昭和45年9月18日夜、八幡平国立公園内の駒ヶ岳・女岳(1628m)が爆発・噴火し、約50分間隔で火山弾を噴出する活発な火山活動を始めた。噴火の前兆は8月末から見られたが、地割れや地震もなかったため、当初は火山活動とは見なされていなかった。爆発を受けて岩手・秋田両県警は登山禁止措置を取ったが、25日に解除。その後は連日500人超の登山者が訪れ、周辺は“噴火ブーム”となった。
火山学者にとっても注目の噴火で、女岳は那須火山帯に属する複式火山であり、有史以来の活動記録は稀だった。今回の噴火で噴出した溶岩は「玄武岩質安山岩」と分析され、これはケイ酸含有量が58.63%と安山岩に近いにもかかわらず、火山性地震を伴わずに爆発的噴火を起こしたという点で学会の常識を覆した。
この噴火はおよそ4か月で収束したが、日曜・祝日には2000人超の見物人が押し寄せ、土産の絵はがきも販売されるなど、岩手国体と並ぶ昭和45年の大きな話題となった。