台湾坊主と低気圧で県内に甚大な被害(S47.1.16)

47年1月13日に台湾坊主と呼ばれる気象現象(南岸低気圧)が三陸沿岸を襲い、その後1月16日には三陸沖に発生した低気圧によって豪雨と大雪がもたらされ、堤防が決壊し、養殖施設も壊滅的な被害を受けました。送電線や道路が寸断され、林業にも甚大な損害が発生し、被害総額は49億円に上りました。特に気仙沿岸では防潮堤が決壊し、漁業養殖も大打撃を受けました。さらに、電力や通信、鉄道などのインフラも深刻な被害を受け、多くの家庭が停電や電話不通に見舞われました。

林業では、雪が積もり凍結したことで木々が折れ、大規模な被害を受けました。また、養殖業ではノリやワカメの施設が流され、収穫が困難となりました。被害総額で見ると林業で約30億円、養殖漁業で約18億円に達し、被害の深刻さが浮き彫りとなりました。

県は災害対策として政府に支援を要請し、県独自の対策として漁民や農家への融資や助成措置を行いましたが、満足のいく支援には至りませんでした。この災害は林業や養殖業に多くの教訓を残し、今後の行政に影響を与えるものとなりました。


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