伊勢湾台風が岩手県に及ぼした影響

昭和34年9月、伊勢湾台風は名古屋を中心に甚大な影響を及ぼした。

実は岩手県にもかなりの影響を及ぼしている。
その影響のほどを、昭和34年9月28日の岩手日報から抜き出してみたい。

気象記録としては、釜石で総降水量224ミリ、久慈で瞬間最大風速40mを記録。

人的被害としては死者2名、行方不明1名、負傷3名。

  • 上閉伊郡宮守村で55歳女性が栗拾いの帰り、宮守川にかかる幅60センチの丸木橋を渡ろうとして強風にあおられ川に転落。
    部落民に救い上げられ人工呼吸を施されたが死亡。
  • 宮古市の21歳の漁民が漂流コンブを採取中に激浪に飲まれ死亡。
  • 岩手郡西根村大更で小学1年生男児が川を見ているうちに激流に流され行方不明。

建物の被害は、全壊13戸、半壊86戸、床上浸水215戸、床下浸水1016戸。

  • 宮古市鍬ヶ崎の岩手窯業の社員住宅4棟の屋根が吹き飛ばされる。
  • 岩手郡西根村平館の赤川が氾濫、平舘商店街の90戸が床上・床下浸水。
  • 花巻市の豊沢川にかかる上豊沢橋が流失。
  • 花巻電鉄瀬川駅南方で土砂が流失。

罹災したのは318世帯、1481名。

また、盛岡鉄道管理局管内でもダイヤに大幅な乱れが生じた。

  • 東北本線沼崎駅(現:上北町駅)では上野行の上り「はつかり」が立ち往生し盛岡到着に40分遅れ。
  • 急行「十和田」が盛岡駅で4時間20分の遅れ。
  • 急行「北斗」が4時間13分の遅れ。
  • 急行「おいらせ」が8時間近くの遅れ。

また、「岩手県内の被害」としてカウントされている他にも、大船渡湾の沖合いで福島県磐城市のサンマ漁船が台風で進路を誤り、暗礁に激突して岩手県人1名を含む乗組員26名の生命が絶望視された。

ちなみに、福島県磐城市は現在のいわき市になる前の、小名浜周辺の自治体である。(いわき市発足は昭和41年)

また、青森県三沢沖でもイカ釣り漁船が沈没し、野田村と種市町出身の県人2名を含む乗組員23名の生命が絶望視された。

 

 


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