釜石みそ・しょうゆ販売登録店ご挨拶(S25.1.14岩手新報)

昭和25年1月14日付の岩手新報に掲載されたこの広告は、当時の釜石における味噌と醤油の小売店登録に関する挨拶文です。戦後の混乱期を経て、物資の流通を管理していた需給調整規則が改正されたことに伴い、改めて「指定店」として登録を受けた店主たちが連名で広告を出したものです。

文面からは、指定店としての誇りと、市民の食卓を支える責任感が伝わってきます。当時は現代のようにどこでも自由に物が買える時代ではなく、公的な登録制度のもとで生活必需品が供給されていました。掲載されている店名の数々を見渡すと、釜石製鉄所の構内や市場にあった供給所をはじめ、只越、大渡、中妻、天神町、浜町といった現在もおなじみの地名が並んでいます。

店主の方々の名前も一人ひとり記されており、地域に根ざした個人商店が街の活気を形作っていたことがよく分かります。鉄の街として栄えた釜石が、本格的な戦後復興の波に乗ろうとしていた時期の息遣いを感じさせる内容です。

身近な地名や聞き覚えのある店名を探してみると、当時の街並みが重なって見えるような気がします。何気ない広告の切り抜きですが、70年以上前の釜石の人々がどのように暮らしを営んでいたのかを教えてくれる大切な歴史の一片と言えるでしょう。


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