松尾鉱山に会社更生法適用(S44.10.11)

松尾鉱業株式会社(岩手県松尾村)は経営悪化により、東京地裁に会社更生法の適用を申請しました。同社は安価な回収硫黄の台頭や石油副産物の影響で経営が困難となり、多額の負債を抱えていました。再建計画は技術改革と資金調達を柱としており、新しい精練方式の採用を目指しましたが、人員整理や設備投資に必要な資金が不足しており、融資先も見つからない状況でした。

労働組合は退職金問題を中心に活動を展開し、県や政府への支援要請を続けましたが、政府の対応は消極的でした。一方、硫黄安定法案の成立や硫黄輸出基地建設などの計画が進むものの、具体的な効果は得られず、再建の見通しは厳しいままでした。

同鉱山の閉山が現実味を帯びる中、従業員や関連企業への影響が懸念され、地域や労働者は再建と支援を求めて活動を続けましたが、国の総合的な対策が求められる状況でした。


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