盛岡でお釈迦様の生誕を祝う花まつり(S24.5.9新岩手日報)
1949年5月9日
2025年11月20日
昭和二十四年五月八日、盛岡では一月遅れのお釈迦さまの誕生を祝う「花まつり」が開かれた。

主催は盛岡市仏教会で、市内の寺院が協力して行われる年中行事として戦後も受け継がれていた。この日の岩手県公会堂には、なんと一〇〇〇名ものお稚児さんが集まったという。白い装束に花冠をつけた子どもたちが並ぶ光景は、混乱の続く戦後の盛岡にあって、久しぶりに華やかな空気をもたらしたものだったようだ。
会場では「鬼子母神の由来」をテーマにした講演も行われ、親たちが熱心に耳を傾けたという。その後にはお遊戯会も催され、子どもたちが舞台に立ち、来場者を楽しませた。物資が不足しがちな時代でも、地域の行事にはこうした温かい時間があったことを感じさせる記事である。