宮古町で下閉伊郷軍仮装動員(S7.1.6岩手日報)

昭和7年1月6日の岩手日報より。

1月4日、宮古町で下閉伊郷軍の仮装動員が行われた。

これは実際の戦時召集ではなく、平時における在郷軍人を対象とした模擬動員訓練で、参加者には「職員召集令状」が送られ、指定日時・場所に集合するという手順が取られた。

当日は、宮古町内の集合場所に元兵士らが集まり、林大佐からの訓示が行われた。写真上には、壇上で訓示する林大佐と整列した参加者の姿が、写真下には宮古尋常高等小学校に設けられた集合地点で整列する人々の様子が写っている。

この「在郷軍人の仮装動員」は、昭和戦前期に全国で行われていた制度で、除隊後の元兵士(予備役・後備役)を組織した在郷軍人会を対象に、戦時即応体制の確認や動員計画の不備を洗い出す目的で実施された。

昭和6年の満州事変以降は地方紙にも頻繁に報じられ、岩手県内でも地域ごとに同様の訓練が繰り返し行われていた。

 

 


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