岩手でも報じられた吉展ちゃん事件(S38.4.19岩手日報)

【発掘】昭和38年の岩手日報が伝える「吉展ちゃん事件」の衝撃

先日、古い資料を整理していたところ、非常に貴重な新聞紙面を見つけました。

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昭和38年(1963年)4月19日付の「岩手日報」です。そこには、日本中を震撼させ、後に戦後最大の誘拐事件と呼ばれた「吉展(よしのぶ)ちゃん事件」が大きく報じられていました。

紙面から読み取る「緊迫の瞬間」

  • ■ 「東北なまりの中年男」という見出し
    岩手の地元紙において、この見出しは当時の読者にどう響いたのでしょうか。犯人の最大の特徴として「なまり」が強調されており、捜査が混迷を極めていたことが伺えます。
  • ■ 警察の失態を突く「五分の差」
    記事中には「犯人逃がす」「捜査もミス」という厳しい言葉が並んでいます。身代金受け渡しの際、あとわずか5分の差で犯人を取り逃がした警察への苛立ちが、紙面全体から伝わってきます。
  • ■ 当時の金銭感覚「50万円」
    誘拐の目的が「50万円」であったこと。現在の価値に換算すると数倍以上の重みがありますが、命が金銭と引き換えにされた理不尽さが綴られています。

岩手の日常と、東京の凶悪事件

興味深いのは、この大事件の隣に、当時の岩手の日常が並んでいることです。

政治 県議選の違反で「運動員17人を逮捕」という地元ニュース。
産業 下部には「岩手鉄器」の広告。地場産業の活気が感じられます。
文化 4コマ漫画「茶の間」など、緊迫した事件記事の横にある「生活の匂い」。

「昭和という激動の時代。この数年後、犯人の小原保が逮捕されますが、この日の新聞を読んでいた岩手の人々は、まさか犯人が同じ東北出身者だとは夢にも思わなかったかもしれません。」

おわりに

黄ばんだ新聞紙面は、単なる記録以上のものを語りかけてきます。吉展ちゃん事件をきっかけに、報道協定や誘拐罪の厳罰化が進みました。私たちが今生きている社会のルールは、こうした悲しい事件の教訓の上に積み上げられていることを痛感します。

皆さんのご家庭にも、こうした「歴史の断片」は眠っていませんか?

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