日本一の消防村・矢巾村では女子消防団員もハシゴ乗りをこなす(昭和39年11月30日)

昭和30年11月30日の岩手日報より。

「岩手の消防を点検する」というシリーズ物の記事では、岩手県の消防力の後進性を嘆いている。

矢巾村では、この記事の書きぶりをそのまま借りると「農村古来の道徳観にマッチして若い団員たちにも全体主義的な考え方が強い。当世ふうのあまりにも開放的な若者たちにけんおを感ずる農村では消防団員に人気が集まるわけだ。」と書いている。

村内の48歳の主婦に至っては、「消防(団)にも入れないような青年には不安がある。安心して娘を嫁にやれない」とまで言い切っている。

矢巾村はこの記事の9年前の昭和30年9月1日に紫波郡煙山村・徳田村・不動村が合併して誕生している。

合併当初は旧村意識が高く、縄張り意識があったようだが、消防団の幹部の努力でその壁を取り払っていったのだという。

それで年5回の合同消防訓練や、各分団ごとの自主訓練で「日本一厳しい訓練」であると自負していた。

女子消防団員は、男でも難しいハシゴ乗りまで演じるというのだからすごい。

 

しかし、記事の中では県北の村の「火事の多い冬に出稼ぎが増え、消防力が落ちる」という嘆きも紹介していた。

 

 


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