折爪岳に展望台(S42.12.19デーリー東北)

昭和42年12月19日付のデーリー東北には、当時の二戸郡福岡町が整備を進めていた折爪岳の観光展望台が完成したというニュースが大きく報じられていました。標高852メートルの山頂に完成したこの展望台は、高さ7.5メートルの鉄筋コンクリート製で、外側にらせん状の階段を備えた円柱型のモダンな外観が特徴です。総工費350万円をかけて建設されましたが、そのうち150万円は県の補助を受けており、町を挙げた観光振興のシンボルであったことがうかがえます。

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当時の折爪岳は、4月下旬から10月下旬にかけての観光シーズンにツツジ狩りやキャンプを楽しむ人々で溢れていました。年間の観光客数は延べ約2万人に達し、その数は年々上昇傾向にあったと記されています。山頂付近には、この新設された展望台だけでなく、休憩所や炊事場、そして野外テーブルといった付帯施設も完備されており、当時の人々にとって折爪岳がいかに身近で充実したレジャー拠点であったかが詳しく伝えられています。

昭和47年に二戸市が発足する前の「二戸郡福岡町」という時代の空気感を今に伝えるこの記事は、地域の歩みを知る上で非常に貴重な資料です。白黒写真の中に建つ真新しい展望台と、そこから景色を眺めたであろう当時の人々の賑わいに思いを馳せると、現代まで続く折爪岳の魅力の原点が見えてくるようです。


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