小学校落成2題(S6.9.3岩手日報)

昭和6年9月3日の岩手日報より。

滝沢村の篠木小学校と、胆沢郡相去村の相去小学校が相次いで新校舎を落成した。写真には木造校舎の相去小学校が写っており、地域に新しい学び舎が誕生した喜びが伝わってくる。

その脇の記事は、ローマで開かれた日伊学生の交歓会の様子。ここに登場する「青年日本号」は船ではなく、法政大学航空研究会が改造した長距離飛行用複葉機で、日本初の学生訪欧飛行を成し遂げた機体である。1931年5月に東京を出発し、アジア・欧州各地を経由して8月末にローマへ到着。ムッソリーニ首相やローマ教皇との会見も果たしており、この交歓会はその訪問行事の一環だった。記事には「ファシスト学生」との言葉が堂々と使われており、国際情勢の空気を色濃く映している。


showa
  • showa

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です