北上川の汚染対策の調査研究開始(S47.6.9)

北上川の強酸性汚染問題は、主に鉱山からの鉱毒によるもので、環境庁や建設省などが対策を進めている。昭和47年に「北上川水質汚濁対策連絡協議会」が発足し、調査と応急対策が始まったが、抜本的な解決策はまだ決まっていない。鉱毒水の排出を抑えるため坑口の閉鎖などが試みられたが、効果は限定的だった。現在は炭酸カルシウムによる中和処理が行われており、年間数十億円の費用がかかるが、国の資金制度は未確立で、県の負担が大きい。

北上川は岩手県の経済・文化を支える重要な河川であり、かつては豊かな漁場だったが、鉱山の発展とともに水質が悪化し、魚が減少した。清流を取り戻すには長期間の対策が必要であり、国の積極的な関与と県民の強い要望が不可欠とされている。

 


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