事件・犯罪・司法

盛岡警察署の交通取締の結果(昭和7年11月1日) a盛岡・岩手郡・紫波郡

盛岡警察署の交通取締の結果(昭和7年11月1日)

昭和7年11月1日の岩手日報より。 盛岡警察署では、10月18日〜30日まで各交番を指揮して交通一斉取り締まりを実施した。 その結果は以下の通り。 告発 28件 自動車無免許運転 3件 自動車泥除け無し 1件 自動車規定表示無し 6件 貨物自動車に乗車 1件 自転車警告設備無し 5件 自転車無灯火 …
花巻駅付近の人身事故は二高生の心中(昭和7年7月1日) f花巻・稗貫郡

花巻駅付近の人身事故は二高生の心中(昭和7年7月1日)

昭和7年7月3日の読売新聞より。 7月1日の夜、東北本線の花巻付近で男女が轢死する人身事故があった。 どうやら遺留品を見てみると、二高(旧制。現在の東北大学教養部)の生徒とその恋人らしい。 仙台からも二高の生徒主事がやってきて確認に来たところ「間違いない」ということになった。 ところが、その二高生の…
村議の男(29)が復縁目当てに放火 i一関・西磐井郡

村議の男(29)が復縁目当てに放火

昭和6年9月30日の岩手日報より。 記事では「世にも浅はか 男のお七 家事手伝いの功を狙って離縁の妻方に放火」とい見出しとなっている。 「お七」とは、井原西鶴「好色五人女」に登場した「八百屋お七」のこと。 八百屋のお七は、江戸の大火で近所の寺で避難生活を送ることになる。 その時に寺小姓の少年と恋仲に…
あわや門崎村で自動車強盗事件になるところが暴風雨で命拾い(昭和6年6月3日) i一関・西磐井郡

あわや門崎村で自動車強盗事件になるところが暴風雨で命拾い(昭和6年6月3日)

昭和6年9月1日の岩手日報より。 8月31日に19歳の少年と21歳の男を被告に開廷された自動車強盗事件の裁判があった。 これは、6月3日に自動車強盗をやろうとして失敗した。というものである。 主犯は19歳の小柄な少年。 青森の下北半島の生まれで、製材工場のエンジン係として働いていた。 そこで主人のト…
原敬を暗殺した大塚駅転轍手の家族のその後(昭和5年3月1日) m県外・参考

原敬を暗殺した大塚駅転轍手の家族のその後(昭和5年3月1日)

大正10年11月4日、時の総理大臣であった盛岡出身の原敬は、大塚駅転轍手の中岡艮一の凶刃により暗殺された。 そして中岡には無期懲役の判決が下された。 それから9年。 昭和5年3月1日の岩手日報には、その中岡艮一の家族のその後が掲載されている。 「無期懲役」と言いながら、出所が近いというのだ。 51歳…
水沢区裁判所で猫を失火罪で訴える珍無類な裁判(昭和5年2月28日) h水沢・江刺・胆沢郡

水沢区裁判所で猫を失火罪で訴える珍無類な裁判(昭和5年2月28日)

昭和5年3月1日の岩手日報より。 失火罪で水沢区検事局から20円の罰金の略式命令を受けた33歳の女がいた。 しかし、その女は「責任は猫にあるんです」と猫を訴えることにした。 この裁判が2月28日に行われ、「猫が失火をなしたとの理由は認められない」と、結局罰金20円を言い渡されスゴスゴ退廷したという。…
苦学の夢に敗れ貨物列車に飛び乗って帰郷(昭和4年9月4日) g北上・和賀郡

苦学の夢に敗れ貨物列車に飛び乗って帰郷(昭和4年9月4日)

昭和4年9月5日の岩手日報より。 9月4日の明け方、黒沢尻駅に到着した盛岡行きの貨物列車の連結に、17歳から18歳の青年がいたので、黒沢尻駅員がそれを派出所に連れて行った。 そこで調べたところでは、沿岸は田老村の出身の18歳の青年であったと言う。 苦学するために上京したものの、理想と現実とはあまりに…
釜石で横行する船舶部品泥棒(昭和4年9月3日) e釜石・遠野・上閉伊郡

釜石で横行する船舶部品泥棒(昭和4年9月3日)

昭和4年9月3日の岩手日報より。 改修のため須賀海岸に引き上げてあった漁船が、シャフト等の機械が何者かに窃取されていた。 実は、この手の漁船の部品の盗難は昭和2年ごろから頻繁に行われていたようで、このように引き上げてある漁船はほとんどがその盗難にかかっていたと言う程であった。 ひどいものになると、鋭…
平泉・毛越寺で国宝を盗んだまではよかったが、いや良くないが i一関・西磐井郡

平泉・毛越寺で国宝を盗んだまではよかったが、いや良くないが

昭和2年7月14日の東京朝日新聞・読売新聞より。 前年の大正15年9月、平泉・毛越寺から国宝数点が盗み出された。 藤原秀衡納「仏説宝網経」 釈尊直使「乱蛇体」 大原實守作名刀 運慶作仏像「毘沙門天」 玉手箱 これらは合計で当時の価格にして5~60万円相当の者であったという。 それで、岩手県警察部では…
刑務所の看守が生活苦から身投げを図る i一関・西磐井郡

刑務所の看守が生活苦から身投げを図る

昭和2年1月7日の岩手日報より。 宮城刑務所一関支所の37歳の看守は、1月5日夜に突然家出して一関区裁判所の裏の大川に身投げしたが、水深が浅く巡査に引き上げられ究明措置を取られたのだという。 家族は妻の他に3人の子供があり、その妻は4人目を妊娠中であったという。 自殺を企図した原因は、生活苦と神経衰…
盛岡刑務所の元旦は?(昭和2年1月2日) a盛岡・岩手郡・紫波郡

盛岡刑務所の元旦は?(昭和2年1月2日)

昭和2年1月2日の岩手日報では、盛岡刑務所まで取材に行ってその様子を伝えている。 盛岡刑務所では、諒闇の中でも1月3日まで特別な処遇をし、教誨室に集まって教誨師から説諭があったという。 警務当事者のコメントでは「一同謹慎の意を示し悲愁の意を呈していた」とのこと。  …