平泉・毛越寺で国宝を盗んだまではよかったが、いや良くないが

昭和2年7月14日の東京朝日新聞・読売新聞より。

前年の大正15年9月、平泉・毛越寺から国宝数点が盗み出された。

  • 藤原秀衡納「仏説宝網経」
  • 釈尊直使「乱蛇体」
  • 大原實守作名刀
  • 運慶作仏像「毘沙門天」
  • 玉手箱

これらは合計で当時の価格にして5~60万円相当の者であったという。
それで、岩手県警察部では全国の警察部に移牒捜査中であったという。

これが昭和2年に入り、帝都の私娼窟・玉ノ井でこれらの宝物をもって徘徊している男がいるという情報を聞きつけ、7月13日に銘酒屋(という名の・・・)に立ち寄ったところを取り押さえた。

男は平泉にも近い西磐井郡厳美村生まれの男で、習志野の陸軍飛行学校の職工と首になって生活が困窮しており、このような犯行に及んだのだという。

 

 

 


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