釜石で横行する船舶部品泥棒(S4.9.3岩手日報)

昭和4年9月3日の『岩手日報』より。

釜石市須賀海岸では、修繕のため陸揚げされていた漁船から、シャフトなどの機械部品が何者かによって盗まれるという事件が発生した。

実は、こうした漁船部品の盗難は、すでに昭和2年頃から相次いで発生していたという。とくに修理のために陸に引き上げてある漁船は、ほとんどが被害に遭っていたと言われるほどであった。

中には、鋭利な刃物でシャフトを無理やり切断して持ち去ったという悪質なケースも報告されており、釜石警察署ではこれを重く見て、犯人捜索に乗り出していた。

しかしながら、いまだ手がかりはなく、警察では「盗まれた機械類は釜石ではなく、他地方に持ち出されて換金されているのではないか」との見方を強めている。


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