矢巾村の長男殺し事件(S34.6.17)

紫波郡矢巾村煙山字広宮沢で、父親が長男を絞殺する事件が発生した。長男は幼少期から家族に迷惑をかけ続けており、現金や米、家財を盗んでは遊び歩く生活をしていた。20歳で結婚するも家庭を顧みずすぐに離婚し、その後再婚したが、それも短期間で破綻した。

職を転々とし、家族に頼る生活を続ける中で、窃盗や詐欺で服役することもあった。事件直前に刑務所から出所して家に戻ると、家財を再び持ち出して売却し、家庭の不和を一層深めた。事件当日、父親は物置小屋からモーターが盗まれたことに気付き、長男が犯人だと確信して問い詰めた。長男はこれに激怒し、父親と口論となった末、取っ組み合いに発展。父親は長男の首にかかっていた手拭いを使い、絞殺した。

地域住民は長男の非行に同情の余地がないとし、父親に対して理解を示す声が多かった。父親はすぐに警察に自首し、現在、盛岡地裁で審理が行われている。


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