県総合発展計画を策定(S55.9.22)
1980年9月22日
2025年11月8日
昭和55年9月、岩手県は中村知事のもとで初の中期ビジョン「県総合発展計画(55~60年度)」を決定。
「すべての県民が恵まれた環境の下で幸せに暮らせる地域社会」を基本理念とし、
①基盤整備、②健康で安定した生活、③農林水産業の振興、④商工・観光の発展、⑤人材育成の五本柱を設定。
総投資額は1兆3,000億円、主要事業291件(うち投資的事業237件)で総額約2兆491億円を見込んだ。
交通基盤では、東北自動車道の青森・八戸線、東北横断道秋田線、三陸縦貫鉄道などの整備を推進。
水資源・エネルギー開発では多目的ダムや発電所建設、農山漁村整備では568億円を投じ、山村振興・定住促進を進める。
原子力発電についても「地域の理解のもとで検討する」として推進姿勢を示した。
県内総生産は60年度に2兆7,000億円、年平均成長率6.2%を見込み、人口は146万9千人に増加すると想定。
地域別計画では、盛岡を北東北の拠点都市に位置づけ、県中・沿岸・県北それぞれに高速道路、工業団地、港湾、観光開発などを配置。
高度交通時代・高齢化・地域格差の是正を意識した、戦後最大規模の総合的県政計画であった。