盛岡・大通りの丸正デパートは9月10日に新装オープン(S38.9.1岩手日報)

【昭和レトロ】盛岡大通りの記憶:衣料品の殿堂「丸正デパート」新築落成の日

岩手の古い新聞資料を整理していたところ、非常に興味深い1枚を見つけました。
昭和38年(1963年)9月1日付の岩手日報。そこには、かつて盛岡の大通りに堂々とそびえ立っていた「丸正(まるしょう)」デパートの新店舗落成を告げる全面広告が掲載されていました。

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9月10日、花火の合図とともに

広告のトップには「9月10日9時30分花火を合図に開店」の文字。当時は新店のオープンを信号雷(花火)で街中に知らせるのが定番でした。秋の気配が漂い始めた盛岡の空に、景気のいい音が響き渡った光景が目に浮かびます。

当時の最新技術を集結させた建物のスペックも誇らしげに記されています。

  • ■ 地上3階・地下1階
  • ■ 鉄筋コンクリート造
  • ■ 全館冷暖房・エスカレーター完備

なぜ「子供の記憶」に残りづらかったのか?

ネットの情報によると、丸正は昭和60年(1985年)に閉店したとのこと。当時を知る方でも、「あまり記憶にない」「親に連れられて行ったけれど、ワクワクした覚えが少ない」という方も多いのではないでしょうか。

そのヒントは、広告内の「店内ご案内」にあるようです。

フロア 主な取扱商品
3階 特選きもの、寝具、和装小物、特選既製服
2階 紳士服、子供服、学生服、事務服
1階 高級呉服、婦人装飾雑貨、足袋、特選洋品
地階 ゴールデンストア(生鮮食料品・スーパー)

案内図を詳しく見ても、「おもちゃ売り場」の記載が見当たりません。
呉服や紳士服、制服といった「衣料品」に特化したデパートだったため、子供にとっては「遊び場」というより、お母さんの買い物に付き合ってじっとしていなければならない、少し退屈で、でもどこか背筋の伸びるような「大人の場所」だったのかもしれませんね。

消えゆく昭和のランドマーク

安藤建設、三菱電機、岩手弘電社……広告下部に並ぶ祝辞広告の企業名を見ていると、当時の地元経済がいかにこの新店舗に期待を寄せていたかが伝わってきます。

昭和60年にその役目を終えてから長い月日が流れ、大通りの風景も一変しました。しかし、この1枚の紙面は、かつて盛岡のファッションを牽引した「丸正」の誇りを今に伝えています。

「ここで学生服を買ってもらった」「地下の食品売り場でお使いをした」といった、皆様の「丸正」にまつわる思い出があれば、ぜひコメント欄で教えてください!


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