盛岡の南大通に弘前相互銀行の支店が開店(S40.10.18岩手日報)

昭和40年10月21日の岩手日報に掲載された広告によれば、弘前相互銀行(現在のみちのく銀行)は、盛岡市に新たな支店「南大通支店」を開設し、10月18日より営業を開始したという。

弘前相互銀行は、もともと「弘前無尽」として設立され、戦後に相互銀行へと移行。地元青森県だけでなく、岩手県内でも積極的に支店を展開していた。当時の新聞広告には「〈ひろぎん〉がご奉仕いたします」とのキャッチコピーが掲げられ、盛岡市南大通二丁目の地図と共に、新店舗の案内が掲載されている。鳩のイラストも時代を感じさせる。

令和4年現在、みちのく銀行として岩手県内に残る支店は盛岡支店と久慈支店のみとなっており、かつてのような積極展開の様相は見られない。人口減少や地方経済の変化といった時代の波により、銀行業の再編が進んだことが背景にあるだろう。

それでも、「弘前無尽」から続くこの銀行の足跡は、岩手県内の金融史の一角を確かに彩っている。

 


showa
  • showa

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です