釜石の洋品店で秋冬舶来国産婦人服地オール半額セール(昭和42年11月6日)

昭和42年11月6日の岩手東海新聞には、当時の釜石市内の洋品店で開催されていた「秋冬の舶来国産婦人服地オール半額セール」の広告が掲載されていました。会期は11月8日からの5日間。

「舶来」「デラックス」「バーゲーン」といった言葉づかいが、いかにも高度経済成長期の空気を伝えてくれます。海外製品=高級品という価値観が色濃く残っていた時代です。

広告では「文字通りデラックスな服地を意外な超特価で」とうたい、以下のような婦人用オーバー地が紹介されています。

  • ジャシャブリ(シャドーストライプ系):1着分30,000円 → 15,000円
  • キャメル:1着分15,000円 → 7,500円
  • ツイード:1着分12,000円 → 6,000円
  • バーバリーブル:1着分18,000円 → 9,000円
  • モス:1着分15,000円 → 7,500円

また、「国産オーバー地・スーツ地・着分」も一律2,000〜4,000円均一と打ち出されています。

さらに「プチセール」と称して、お坊ちゃん・お嬢ちゃんの下着、男女児用の衣類も市価の半額で提供するという、家族向けの提案も添えられています。

広告主は釜石市大町(市民会館通り)の「モードちば姉妹店」。NDK(日本デパート協会)加盟店でもあるようです。

「洋装店さぶ独特のバーゲーン」という文句からは、洋裁・手作り文化がまだ根強く残っていた地方都市の女性たちの実情が垣間見えます。昭和40年代前半、こうした服地のセールは一種の年中行事でもありました。

 

 


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