釜石線が完全ディーゼル化(S42.3.20岩手東海新聞)

昭和42年3月20日の岩手東海新聞は、釜石線がこの日を期して完全に無煙化されたことを報じています。

Screenshot

釜石駅の2番ホームでは、午前9時20分の第1号列車の出発式が行われ、駅長や機関区長ら関係者約50人が集まりました。岩下釜石駅長が紅白のテープを引いて待機し、汽笛を合図に花巻行きの列車が出発しました。同列車には木材や雑貨類が積まれていましたが、いつもなら蒸気機関車に引かれる貨物車は煙の出ない列車としてスタートしました。これを期して釜石線の客車と貨物ともに完全に無煙化されたことになり、通勤や通学、さらには観光の面で大きな役割をはたすことになります。釜石駅では同日からディーゼル機関車13両が蒸気機関車と入れ替えになり、観光シーズン入りに備え他地域へ配属されるものもありました。

この全面ディーゼル化により、釜石線のカラス列車と呼ばれた煤煙の問題が解消され、列車のスピードアップも図られました。また、無煙化に伴って釜石駅のホームの番線も一部改正されました。20日からの国鉄ダイヤ改正では、釜石駅発の出発時刻が6時23分発が6時26分に、11時25分発が11時27分に変わるなどの調整が行われています。駅のホーム運用についても、乗降客の便宜をはかって全面的に切り替えられました。新しく設置されたホームは駅手前から1番、2番、3番、4番となっており、急にホームが変わったことで通勤や通学客をはじめ一般の旅行者がホームを間違える光景も見られましたが、駅側ではこれも1、2日で慣れるものとみています。

さらに同日の紙面では、観光シーズンに備えたサービス講習会のニュースも併せて掲載されています。釜石市釜石商工会議所が主催し、20日午後1時から会館2階ホールでサービスについての講習会が開かれました。本格的な観光シーズンを控えて、客を喜ばせる条件とは何か、またサービス業者としてどのように接するべきかといった心構えについて、約50人の受講者が熱心に耳を傾けていました。このように昭和42年3月の釜石は、鉄道の近代化と観光客の受け入れ態勢の整備という、新しい時代の幕開けを感じさせる活気に包まれていました。


showa
  • showa

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です