ブラザーミシンが釜石に沿岸サービスセンターをオープン(S42.11.4岩手東海新聞)

昭和42年11月4日の岩手東海新聞には、ブラザーミシン販売株式会社が釜石市に「沿岸サービスセンター」を新設したことが紹介されている。

場所は釜石駅から大渡橋を渡ってすぐ、大渡町2丁目。周辺には中央ビルや橋上マーケット、旧ブラザー営業所などが地図付きで案内されており、来訪客が迷わぬよう配慮されていた。地図上では「橋上市場」の呼称として「橋上マーケット」とカタカナ表記が用いられており、当時としては珍しく、現代的なニュアンスが漂っている。

同時に、営業拡張に伴う人員募集も行われており、「幹部社員」「外店社員」「調整員」「会計係」など多数の職種が列挙されているが、注目すべきはその全てに「男子○名」という表記がなされている点である。昭和40年代の地方都市における職場環境と性別役割意識のありようがうかがえる。

釜石の沿岸工業地帯が活況を呈していた時代、こうした企業の進出や拠点整備は地域経済にも一定のインパクトを与えていた。新しい事務所で「名実ともに東北随一の拠点を目指す」と語る文面には、地方拠点にも高い目標を掲げる企業の姿勢が垣間見える。

 

 


showa
  • showa

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です