福岡町上斗米に警察署長も注目の防犯組織
1958年4月20日
2021年10月9日
昭和33年4月20日の読売新聞岩手版では、二戸郡福岡町上斗米に伝わる防犯組織について紹介している。
それは「上斗米青年淬砺会」というのだそうで、なんと藩政時代から伝わるのだという。
- 男子は中学卒業とともに入会
- 40歳で定年
- その定年前でも、戸主となれば上部組織の「報徳会」入りし、「捕縄」を持つことが許される。
この「淬砺会」は以下のようなことをしているのだという。
- 火災予防
- 犯罪防止・自警
- 福祉活動
- トバク行為は村八分
その結果、
- 犯罪者を1人も出していない。
- ここ30年火災は1件もない。
- 他部落の不良も来ない。
- 押し売りもない。
このような会があることを、当時の二戸警察署長は「つい最近聞いた」のだそうで、淬砺会としても「防犯活動に積極的に協力していく」ということであった。
ただ。。。
つまりこれって「相互監視」ということではないだろうか。
村八分を抑止力にしているなど、このような人権無視に近いようなことをもてはやすセンスは、今では考えられないような気がする。
また、「淬砺」とは何か?
それはWeblio中国語辞典にあった。
いわく、
((文語文[昔の書き言葉])) (焼き入れをし鋭く研ぐ→)(人間を)鍛える.
こんな漢籍、今なら思いつくだろうか。