お正月映画は盛岡市内の封切館で!(昭和35年1月1日)

昭和35年元旦の岩手日報の広告欄より。

世はまさに映画の全盛期。
特に正月は各社とも新作映画の封切りをぶつけて来る書き入れ時であった。

盛岡中劇は洋画で「北々西に進路を取れ」(原題:North by NorthWest)と「それはキッスで始まった」(原題:It Started with a Kiss)の2本。

「北々西に進路を取れ」の日本初公開は昭和34年9月26日。
「それはキッスで始まった」の日本初公開は昭和34年10月15日。

盛岡日活は「鉄火場の風」と「事件記者 時限爆弾」の2本。

「鉄火場の風」は石原裕次郎主演のアクション映画で、初公開は昭和35年1月15日…って、そうなの?ここらへんの事情はよくわからない。
「事件記者 時限爆弾」は事件記者シリーズの第7作目で、これまた初公開は昭和35年1月15日。

盛岡松竹は「パイナップル部隊」「聖女と拳銃」「大回転」の3本立て。

「パイナップル部隊」は、米兵として朝鮮戦争に従軍した日系2世のロバート本郷の従軍記を映画化したもので、初公開は昭和34年12月27日。
「聖女と拳銃」は、大木実と鰐淵晴子が主演のガンアクションもので、初公開は昭和34年12月22日。
「大回転」については情報が少ないが、当時絶大な人気のあったスキーヤー、トニー・ザイラーの昭和33年の世界大会の記録を昭和34年12月19日に特別試写したという記録は残っている。

盛岡東映では「少年猿飛佐助」「雪之丞変化」の2本立て。

「少年猿飛佐助」は「白蛇伝」に続く東映動画スタジオによるアニメ映画で、昭和34年12月25日の初公開。
「雪之丞変化」は畑本退屈男の映画化で、これも昭和34年12月25日の初公開。

東宝第一劇場では「宇宙大戦争」「サザエさんの脱線奥様」の2本立て。

「宇宙大戦争」は当時の宇宙に関する知識が詰め込まれたSF映画で、昭和34年12月26日の公開。
「サザエさんの脱線奥様」は、江利チエミがサザエさんを演じていたシリーズもので、これも昭和34年12月26日の公開。

中央ホールでは大映の「初春狸御殿」「セクシー・サイン 好き好き好き」の2本立て。

「初春狸御殿」は狸御殿シリーズの7作目で、市川雷蔵と若尾文子を主演に迎えている。
「セクシー・サイン 好き好き好き」は川口浩・野添ひとみが主演のラブコメもの。

洋画専門館・国劇では「アンネの日記」「幼な心」の2本立て。

「アンネの日記」(原題:The Diary of Anne Frank)は1959年のアメリカ映画で、日本での初公開は昭和34年5月18日。
「幼な心」(原題:Kleines Herz in Grosser Not)は1958年のオーストリア映画で、日本初公開は昭和34年11月7日。

 

 


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